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〈TCPシニア選手権/前日〉"パーズ五反田ゴルフ"人気の先生・渋谷直和がシニア選手権に挑戦 「 子どもたちにも負けていられないし、恩師にも良い報告を」

2024年10月08日
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PGAティーチングプロとしてレッスンに携わりながら、競技者として腕を磨き続ける50歳以上の120名が会場に集結する。本大会を勝ち進んできた選手は、レッスン活動に勤しみながら試合の出場を心待ちにし、練習に時間と労力を費やしてきている。 

出場選手のひとり、ティーチングプロA級・渋谷直和(55)は東京にある「パーズ五反田スクール」で日々レッスン活動に励んでいる。現在120名もの生徒を抱える人気の先生で「教える仕事はほんとうにやりがいがあります。上手になっていくプロセスが楽しいですし、上達すると競技志向になってくれる生徒さんもいる。大学でキャプテンを務めるまで上達した生徒さんもいました」とレッスン業はゴルフ冥利につきると、笑顔で切り出した。

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渋谷は藤沢商業(現在は藤沢翔陵)高等学校で野球に励んでいたが、県大会で2位と甲子園出場の夢は叶わなかった。その後ゴルフに出会い、ティーチングプロの資格を取得後、32年にも渡りカワナミゴルフスクールでゴルフの面白さを伝え続けている。 

「娘(渋谷美和さん)がJLPGAA級ティーチングプロなんですよ。スクールで一緒に働いていまして、娘にゴルフで負けたら引退するって言ってます」とにやり。さらに息子(和平さん)は現在、ドイツにあるFCバサラマインツなどを経て活躍するプロサッカー選手として世界で挑戦を続けているという。「自分が甲子園の出場が叶わなかったこともあって、子どもたちにはプロとして上を目指してもらいたいという気持ちがあります。だから父としては、この日本の公式戦でしっかりと成績を残すことが、僕なりの挑戦なんです」と上を向く。

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ゴルフを教えるだけにとどまらず「プロゴルファー」という肩書を誇りに、父は戦い抜くことを胸に刻んでいる。それは2022年に亡くなった恩師・佐藤剛平プロへの誓いでもある。「シニア予選会では同組で回らせてもらって以来、いつも声をかけてくれて、たくさんのアドバイスもいただきました。必ず試合の報告にも出向きました。大雨の中、2人で練習ラウンドしたりしてね。本当に素晴らしい先輩でした」と渋谷はそっと振り返った。

2019年大会では3位に食い込む健闘を見せて以来「次は優勝」と照準を定めている。腰痛予防のため、トレーニングや筋力アップも欠かすことはない。「試合会場に来ると、先輩方からも知恵と経験を教えてもらうことができる。だから試合に出場することは大事なこと」と一年に一度、この場所に来る意義を感じている。

レッスン活動の傍ら、自らのゴルフに磨きをかけてきた渋谷は、この2日間の大会でベストを尽くす用意はできている。

 

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