「きょうは別人のような、久しぶりに完璧なゴルフができました」。初日に2アンダー「70」、2日目は3オーバーの「75」とトータル1オーバー・36位で予選ラウンドを終えていた。3日目は朝から雨が降り続き、コンディションが難しくなるなかボギーなしの6バーディを奪い「66」をマーク。今年はこれまで3アンダーがベストスコアだったが、6アンダーを叩き出し今年のベストスコアとなった。
10番からスタートした横田は「(ショットが)完璧なのに一つもバーディが獲れなかった。なんなんだろう」とバーディチャンスにつけるも2パットのパーが続いていた。「どれも近いバーディチャンスだった。それを3個ぐらい外したからね」と前半からバーディラッシュがくる“予感”を感じさせるプレーが続いていた。そして15番で3打目を“オーケー”距離につけてバーディを奪取。そこから17、18番と前半の上がりに連続バーディ、後半も3バーディを奪い好スコアとなった。「もう少し伸ばしたかった…なんてねっ」と笑顔を見せる。
今年はここまで苦しいゴルフが続いていた。「今年はあまり調子が良くなかった。ドローを打ちに行っていたんだけど、あまりそれが上手くいかなくて」と理想とする弾道がなかなか打てず試行錯誤が続いていた。「きのう、けっこう練習をしたので」と2日目を終えたあとに、ドライビングレンジで「今年一練習した」と冗談で言ってしまうほど調整の時間にあてていた。「成果がよかったです」と“練習はうそをつかない”を証明させた。
今大会には大会名の副題にもなっている“ウルトラマン”の巨大フィギュアが設置されていて、会場は選手たちにとって懐かしく楽しい場ともなっている。横田は「小学生のとき毎朝ウルトラマンを観たくて、テレビがザーって砂嵐になっているところから待ち遠しく待って、観ていた」と世代のなかのひとり。「初代ウルトラマンからウルトラマンセブンぐらい
ずっと見ていた」と幼少期時代を振り返る。
大会を盛り上げるためにも「ウルトラマンのヘッドカバーを買いました。ゴルフパートナーつくば店に(笑)」とドライバーのヘッドカバーを新調。今週はスーパーヒーローとともに戦っている。ウルトラマンの必殺沢である“スペシウム光線”を「きょうは撃てたかな」と、この日のグロススコアにつながる好スコアとなった。
横田はシニアツアーにデビューした2022年からシードを守り続けいるが、現在賞金ランキング33位と圏外の位置にいる。来季のシード権を獲得できる上位30位の枠まであと少しのところだ。「優勝云々よりもシード。ちょっとガツっと(今大会で)5位以内ぐらいに入って稼がないといけない」。来シーズンの“職場”確保に向けて挑んでいる。最終日もスペシウム光線のパワーを借りて、納得のいく結果で“シュワッチ!”と次戦に飛び立ちたい。