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〔日本シニアオープン/3R〕首位はI・J・ジャン、横尾要、崔虎星 ムービングサタデーは5打差に16人がひしめく大混戦

2024年09月14日
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 「第34回日本シニアオープンゴルフ選手権大会」の第3ラウンドが9月14日(土)、千葉カントリークラブ川間コース(6,811ヤード/ パー72)で行われた。決勝ラウンドに進出した73名は、1番ホールからのワンウェイ(一方通行)、朝6時46分からツーサムでスタート時間が組まれた。


 首位スタートのシニアルーキー崔虎星(50)がティーショットを左右のラフに入れスコアを落とす中、2アンダー11位スタートのIJ・ジャン(51)が6バーディー・1ボギーと5つスコアを伸ばし猛追。4位スタート横尾要も2つスコアを伸ばして順位を上げ、首位タイ、7アンダーに崔、ジャン、横尾の3名が並んだ。1打差4位に片山晋呉(51)、増田伸洋(51)、タマヌーン・スリロット(55)が追走。さらに2打差7位には渡部光洋(52)と66をマークし25人抜きのサイモン・イエーツ(54)がおびやかす。

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横尾要 70・67・69=206 (7アンダー)

 

ムービングサタデーと呼ばれる3日目の午後。吹き抜ける風はどこから来ているのか、グリーン上にできる木陰がパッティングラインにかぶって傾斜や芽のリーディング難しくする。するとトップグループのスコアがじわりと動きだし、首位7アンダーから5打差の間には、あっという間に16人がひしめく大混戦の様相だ。 

 

シニア3シーズン目の横尾要は、これまでに順調にスコアを伸ばし、この3日間でボギーは4つだけ。全選手の中で平均ストローク1位(68.667)、パーキープ率1位(92.593)と圧倒した安定感を示している。

 


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横尾の第3ラウンドはバーディーに匹敵するようなグッドパーを必死に拾い続けた結果、3バーディー・1ボギーの2アンダー、トータル7アンダーとして最終日最終組でプレーすることになった。


「ピンチを凌ぐことができましたね」と横尾の表情は晴れやかだ。第3ラウンド前半では2、7番と良いパーパットを拾い好スコアにつながったことを評価する。後半16番では、この日唯一のボギーとしたが「ラフにかかるとしょうがない。厳しいですが無理やりでもパーチャンスを作れましたからね」とティーショットがベナルティゾーンと言われる長いラフに入ったとしても、2打目、3打目とつなげられたからこそ、心はきれていないのだ。

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最終日に向けては「いつ、どうなってもおかしくない。すぐ80打ちますから、ほんとに。気が抜けないです。とにかく死ぬ気でパーを獲りに行くしかないから。必死ですよ」と警戒は緩めない。「ここは長いラフに入った時の判断がすべて。打てるのか、打てないのか。ボギー以上が簡単にでますから」。

 

横尾にとっても、この2日間首位にいた崔虎星がスコアを落とすとは考えにくかったそうで、「明日は我が身だと思いますよ。ここにいる誰もが思うこと。でも、せっかくいい位置につけられたので、これ以上自分の順位を落とさないように頑張ります」と横尾は決意の強さを示した。

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I・J・ジャン 70・70・66=206 (7アンダー)

 

2022年に資格認定プロテストに合格しトーナメントプレーヤー会員資格を獲得。2023年より日本シニアツアーに参戦すると2戦目の「ノジマチャンピオンカップ」でシニア初優勝を飾っているのが、韓国出身のI・J・ジャン。ジャンは6バーディー・1ボギーの5アンダーで回り、通算7アンダーまでスコアを伸ばすことに成功。優勝争いが注目される首位グループ入りを果たした。

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6つのバーディーの内、5つは後半で量産した。実はジャン、今週秘策を用意していた。

「今週フェアウェイキープのために、初めてミニドライバーを使って、それが結構良かったです。ドライバー自体は 4回くらいしか使わないです」と計算。ミニドライバーというのはここ数年、直ドラが打ちやすくなるようにと設計開発されたクラブで、ひと昔前にはブラッシー(2番ウッド)と呼ばれていたものだ。

 

それに加えてパッティングが決まった。「3番でボギーしましたが、6番では10ヤードくらいのラフからチップインして、流れが良くなった」と手ごたえを感じたようだ。

 

レギュラー3勝というお墨付きの実力者も「今週は我慢我慢して、自分のプレーができればいいスコアになる。我慢、我慢、それしかないです」と覚悟を決めている。

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崔虎星 64・69・73=206 (7アンダー) 


連日の首位を守っていた崔虎星が、第3ラウンドで初のオーバーパーを叩いた。バーディーの後にボギー、ボギーの後にバーディーと、一進一退のゲームが続いていたが、最終18番ホールではティーショットをラフに入れてしまい脱出困難に。ラフからラフの綱渡り。5打目でようやくグリーンオンしたが、一発で仕留められずダブルボギーにしてしまい。すっかりうなだれた。

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「最後のラフ、まったく太刀打ちできませんでした。すっぽり入ってしまって。だけど、まだ明日があります。頑張りますよ」と前を向く。最終日、自身の目標は「3アンダー、優勝スコアは10アンダーですよ」とニヤり。この日はスコアを落としているが、虎さんは完全優勝に王手をかけていることを知っている。

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