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シニアツアー お知らせ

〔日本シニアオープン/2R〕「勝ちにいくな、じっと耐えろ」と大先輩のエール、5位にしがみついた増田伸洋は「結果を残す」と決意新たに

2024年09月13日
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「しんどいっ」と息子の康輔が父のキャディーを終えてクラブハウスに帰ってきた。もともと湿地帯を開拓しているゴルフ場ということもあり、残暑照り付ける日差しはより蒸し暑く感じる。 

18歳の時からこの川間コースに研修生として入り、プロ入りまでお世話になったという増田伸洋がホームコースへ凱旋出場している。27ホールを保有する川間コースは巧みに18ホールがピックアップされ、メジャーにふさわしいセッティングになっている。「アウト6から9番は難易度をあげていますし、イン5番からの上がりホールはティーショットの置き場に非常に気を遣います。上位も手こずっている感じですかね」と、一般営業の様子とはだいぶ表情を変えたコースに、どう対峙していこうか考えあぐねていた。

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第1ラウンドは70で回り「アンダーパーで帰ってこられて合格です」と増田はプレッシャーの中を戦い抜いた。スタート前、長きにわたり千葉カントリーに所属していた先輩プロの横島由一から「勝ちにいくな、じっと耐えろ」と叱咤激励を受けていた。横島は20年前(2004年)のシニアツアー賞金王でもある。本大会ではNHK(TV中継局)解説を長年務めていて、今年はホームコースでシニアオープンが開催するという因縁めいたタイミングでもあった。増田はピンチが訪れるたびに、横島の言葉を思い出しながら我慢を続けられた。

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第2ラウンドは1アンダー9位からスタート。ところが、増田は前日のようなショットが打てていないことを感じ取っていた。「フェアウェイにいかないし、球にあたっていない」となんとかパーで凌いでいたが、それは自分だけにわかるごまかしでもあった。6番でボギーが先行したが「じっと耐えろ」という言葉をつなぎながらチャンスを待ち続けた。あがいてもしょうがないと、リズムだけを意識し流れを待った。

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バックナインに入った10番でようやく初バーディーとスコアを戻したが、11番ティーショットを左の深いラフに入れてしまった時は「死んだな」と思った。このホールをダブルボギーで多めにペナルティーを代償したが、それでも腐らなかった。これまで何かしっくりこなかったパットをカップに届かせようと、タッチ強めで打ったらバーディーが来た。13番から4連続でバーディーを仕留め、最終18番ではバンカーからグリーンオンした4メートルを沈めてバーディーフィニッシュ。後半でしっかりスコアを伸ばせた増田は、通算4アンダー5位に浮上。決勝ラウンドに駒を進め、肩の力を少しだけ抜いた。

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「知っているコースだからって、それがいい面と悪い面がありますね。同組の野仲(茂)さんは、先月ホームコースの横浜CCでレギュラーツアーに出場した時に『変に気を遣う』ことがプレッシャーになるって言ってましたが、ほんとそんな感じです」と増田は苦笑い。

大会会場である千葉カントリークラブ川間コースは、増田がプロゴルファーを目指し、18歳から腕を磨いた原点回帰の場所。しかし今週だけは増田の知らない表情を見せ、かなり手ごわいコースに変貌している。

「ここで結果を残すためにやってきたんですから、どんな状況でも悔いなくやるだけです」と語気を強める。残すところ2日。増田は「地の利」を生かしたゲーム戦略に思いを巡らせ、川間コースに恩返しを誓った。

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