レギュラー5勝を挙げている52歳・横尾要がスコアを4つ伸ばして通算5アンダーとし、単独4位に食い込んだ。第1ラウンドは藤田寛之、丸山茂樹との組み合わせで、大会の注目を集めていたが、丸山が18ホールを終えて体調不良のために棄権。丸山が抜けた第2ラウンドは藤田と横尾のツーサムでスタートした。
2人だからこそ、マーカーに指名された相手のプレーが良く見える。横尾は「ナイスゲームでしたが、たまたま運が良かったんです。ゴルフの内容だけでいえば、藤田さんの方が上。試合で一緒になることもあるので、回りながら勉強させてもらっています」と成績だけではつかめない18ホールの中身も冷静に見極めている様子だ。
横尾の第2ラウンドは1アンダーからスタート。1番ホールでボギーが先行してしまった
が「ここでイーブンになったので、リスタートと切り替えた」と気持ちを落ち着かせた。4番バーディーとして取り返す。9番ではラフに入ったセカンドショットを冷静にレスキューしてパーセーブ。続く10番パー5でもピンチを切り抜けてパー。すると11、12番を連続バーディーで流れを作り、14、15番でもバーディーと通算5アンダーまでスコアを積みあげていた。
ところが本人は絶好調という感覚でもなく「そんなにティーショットが飛ぶ方じゃないので、人より手前に落ちるから、ちょっと広いところに落ちているのかもしれません」と遠慮がちな表現も。それだけではなく「ラフに入っても運、不運ってあります。上手くはまった感じです。今日はたまたま運がいいんですよ。だって、先週何回か練習にきましたが、ラフが厳しすぎるから絶対無理じゃんって思ってますよ」と首をかしげる。「一日18ホールやって、ラフにいかないってことはないですよね。ラフにスポッと入った時に、ユーティリティーでは出せないですし、どうレイアップするかどうか状況判断が求められます」とフェアウェイ以外の対策に重点をおく。
優勝争いの好位置に着けられたが「そんなに曲がるタイプじゃないので。うまく回ったときはチャンスあるかなと思いますけど。、全然わかんないですね。とりあえず予選通りましたけど、ここから先はどうなるか、全然わからないです」とコースとの相性は手探り。それでも堂々と予選通過を果たし、好位置につけられた。横尾は素早い状況判断と冷静なプレー姿勢を武器に、日本マッチプレー(2000年)優勝以来の日本タイトル獲得へ挑戦することになる。