第2ラウンドは3オーバー48位からスタートした和田歩(23歳・東京GC)が5バーディー・1ボギーの67で回り、35人抜きの13位まで順位を上げることに成功した。
ホールアウト後、クラブハウス内の順位ボードを見ている仲間から「いつの間にか抜かれたな」と言われ「なんとか伸ばせたよ」と安心した様子が見られた。
和田は初日から「フェアウェイの良いところからショットが打っても乗らない、入らない」と苦悩。得意のショートアイアンもパッティングも、急に精度が落ちた。「なんででしょうね。ずっといろんなスイングを試しても、スコアに繋がらなかった」と首を傾げた。ところが第2ラウンドの18ホール目で、ショートアイアンの構えが少し開いていることに気がついた。「ちょっと閉じ気味にフェースを意識したら上手くいって」と失いかけていた自信を取り戻しつつあった。
雨の降りしきる第3ラウンドは、コンディションの違いに苦しむ選手もいる中で「僕は雨が気にならないので、修正できた構えが自信になっていることもあり、自分のプレーができたと思います」と明るい表情だった。スタート10番で、セカンド85ヤードを50度のウェッジでピン横1メートルに着けられる好感触。気分良くバーディー発進すると15番、18番でもショートアイアンが冴えわたり、前半で3つスコアを伸ばした。後半1番パー5では3打目の残り90ヤードをピンに絡めて4つ目のバーディー。パーオンが出来ないホールも続いたが、不安は無かった。6番でもセカンド140ヤードをピッチングウェッジで運び、さらにスコアを伸ばすことに成功した。終わってみれば67と会心のプレーで、合格圏内に入ってきた。「スロースターターなんです。だから心配になることも多いのですが、ようやく自分のペースがつかめそうです」と前を向いた。
和田は今年専修大学を卒業後、知人の紹介で東京ゴルフ倶楽部を紹介してもらい研修生として働いている。ゴルフ中心の寮生活。朝6時過ぎから練習場の担当を受け持ち、仕事が終わると好きな練習時間が待っている。メンバーさんがゴルフを楽しむ姿も含め、東京GCすべてが勉強だという。「昨年プロテストに合格した西片プロも東京GCの先輩で、プロテストのアドバイスをいただいて。今回の受験に生きています」と所属先の環境には感謝しかない。
残り18ホールの挑戦。和田は構えの修正を生かしてリズム良くプレーし、プロテスト合格だけを目指したい。