「PGA資格認定プロテスト 最終プロテスト」の第3ラウンドが、石川県にある片山津ゴルフ倶楽部白山コース(7,023ヤード/パー71)で8月29日に行われた。
第3ラウンドは朝からコースに小雨が降り続いた。芝についた雨粒はボールの行方を難しくし、日ごとにプレッシャーが重くのしかかる中、7アンダー首位でスタートした山下勝将(21歳・近畿大学)がスコアを4つ伸ばし通算11アンダーでトップの座をキープ。初日首位発進の中村聡泰(23歳・宝塚GC)が66をマークして首位の山下に2打差を追う展開。50位タイのスコアから10ストローク以内の選手「228ストローク(+15)までの114位タイ121名」が最終ラウンドへ進出した。
初日に4バーディー・ボギーフリーの67で回り首位発進した中村聡泰(23歳・宝塚GC)が、この日8つのバーディーを量産。1ボギー・1ダブルボギーと余計なおまけもついたが爆発力を発揮し、第3ラウンドでは首位の山下に2打差まで追い上げた。
中村はバーディー、ダブルボギー、バーディーとスタートから乱調の様相。2番ではティーショットが左ラフへ。バンカー手前にある砂地でチョロして、バンカーイン。バンカーから2メートルに着けてカップインと大荒れのホール。それでも焦りを見せず自分のプレーペースに戻すと、前半9番をバーディーで締めアンダーパーに。後半では11、13番でバーディー奪取したが14番でボギー。ここで心理的に切り替えが上手なのが中村の強み。15番から3連続バーディーを仕留めてスコアを伸ばすことに成功。山下にも「中村さん、パッティングすごかったですよ。だいたい入れてきました」と言わしめるほどの猛チャージ。「絶対に合格することはもちろん、最終日もスコア出してトップ通過を狙います。負けられない」と中村は口元を引き締めた。
高校時代は大阪桐蔭、大学は近畿大とゴルフ強豪校に進学。ゴルフ部ではキャプテンを務めチームをまとめてきた。今回首位を快走する山下は高校、大学の後輩にあたる。中村は「とにかくこの調子で3日間、自分のゴルフをします」と誓いを新たにした。
一方、首位の山下の第3ラウンドはショットの精度に不安を抱えていた。「雨でフェースも滑りましたし、パーで凌ぐラウンドでした」と振り返った。前半を36で凌いだが、後半に入ると12番でバーディー、上り3ホールでは3連続バーディーと実力を発揮。「中村さんと2打差ですよね。(トップ通過をかけた戦いは)実際一騎打ちになりそうですし、しっかりとスコアを作るプレーをします」。どちらも譲らないトップの座をかけた熱い戦いの様相だ。
◆ 第3ラウンド終了後・上位 ◆
1 山下 勝将 近畿大学 -11
2 中村 聡泰 宝塚GC -9
3T 長野 京介 サンコーCC -5
藤井 想大 フリー -5
小木野 太優 宝塚GC -5
6T 清水 大翔 中部学院大学 -4
磯井 怜 白石管工事 -4
8T P・ミーサワット SINGHA -3
安原 太一 フリー -3
10T 田中 裕真 フリー -2
玉木 海凪 東北福祉大学 -2
奥田 智也 フリー -2