「PGA資格認定プロテスト 最終プロテスト」の第1ラウンドが、石川県にある片山津ゴルフ倶楽部白山コース(7,023ヤード/パー71)で8月27日に行われた。
4バーディー・ボギーフリーの4アンダー67をマークした中村聡泰(23歳・宝塚GC)が首位スタート。3アンダー2位に藤井想大(21歳・フリー)、さらに1打差2アンダー3位タイには瀧田和司(27歳・静岡C浜岡C)、木本大志(23歳・フリー)、菱田健斗(23歳・フリー)、亀井壮汰(23歳・フリー)、清水大翔(22歳・中部学院大学)が続いている。
張り詰めた空気が漂う第1ラウンドがスタートした。一年に一度の最終プロテストは、受験者138名それぞれのゴルフ人生を賭けた戦いになる。23歳、中村聡泰が4アンダー初日トップでスタートした。昨年出場した最終プロテストでは合格ラインから5打差もついてしまった。「悔しかったですね。ただ悔しかったです」と1年前にも見つめていた青い順位ボードを思い出した。「だから今回はリベンジという気持ちが強いです」と雪辱を誓って今年のスタート1番ティーショットを放った。
スタート1番パー5では2メートルにつけてバーディーを先攻。「ショットが良くない中で、まず1つ拾えてほっとした」と胸をなでおろした。4番で4メートルを沈め、集中できていることを確信すると、9番パー5では3メートル、後半10番では60ヤードのアプローチをピンに寄せて連続バーディー。チャンスを作り続けたが、無理せずここは耐える選択をし、終わってみればノーボギーラウンドでのホールアウト。「今回は外しても仕方ないと、自分の中でしっかり気持ちの切り替えができました。アプローチが得意なので、それで凌げたような内容でした」と充実した表情をみせた。
中村は小学生のときにゴルフをはじめ、同期には蝉川泰果や平田憲聖といったレギュラーで活躍する選手がいるという。高校は大阪桐蔭、大学は近畿大ゴルフ部キャプテンと強豪校出身ということもあり、昨年プロテストで落ちたことは悔しい以外の言葉が見当たらなかった。「今年は絶対に合格したい。目標はスコアを伸ばせるだけ伸ばして、トップ通過を狙います」と口元を引き締めた。
近畿大卒業後は、兵庫にある宝塚ゴルフ倶楽部で研修生として働きながら練習を積んでいる。「同じ所属コースから3名も出場していて、僕が一番年齢が上ということあり、落ちるわけいはいかないです」とプレッシャーもかかっているが「とにかくこの調子で3日間、自分のゴルフをします」と油断せずに戦い抜くと誓った。