今年のマルハン太平洋シニアでは、60歳以上のカテゴリーを設け、23名がグランドシニア部門として出場している。賞金総額800万円、優勝120万円をかけたベテランシニアの熱い勝負は、シニアツアーと同時に注目が集まっている。
第1ラウンドでは6バーディー2ボギー、4アンダー67をマークし、グランドシニア部門で2位に3打差を着けてトップに立った加瀬秀樹が先週の試合から好調な滑り出しだ。
パッティングが冴えわたった一日でもあった。「このコースの芝目が山から来ているので、イメージが出しやすいところに、ショットも着けられたね」と安堵した。同組でプレーしたアマチュアで元プロ野球選手の小松辰雄(65)氏とは同級生ということもあり、楽しみながらリラックスして回れたこともプラスした。「野球選手って強靭な力が出るよね。体幹を使ってショットするからほんとに飛ぶ。土台が違うってね思いながら、感心してましたよ」と気持ちよくプレーする姿に共感していたようだ。
「倉本招待イーグルカップ」で加瀬は9位に入り健闘を見せた。クラブ調整中でまだ安定していないと打ち明けた。ドライバーシャフトはXからSへ、重さも70グラムから減らし、以前とは全く違う感覚の中で自分に見合ったものを試行錯誤しているという。
今年3月に加瀬はパッティングスタイルを見直したいと、同じ長尺パターを使う兼本貴司の元を訪れ、3日間合宿をしてもらったという。「これで合ってるのかなとか不安に思いながらやっていたから、そのフォームやスタイルを含めてチェックしてもらったんです。少しオープンスタンスにするよう足を引くようにしたら、自分の目線がパッティングに修正されてきたんですよ」と打ち明けた。最近のゴルフのスコア伸びない原因はパッティング。合宿からの気づきによって練習積み重ねたことにより、最近スコアが良くなっているという感じがでている。
「カップの芝目は微妙な向きなんだけど、全体の流れをみて、しっかりカップインにつなげたい。そしたらグランドの部だけでもスコアだけでは全体のトップに立てられるかな」
マルハン太平洋シニアは2日間大会ということもあり、加瀬がどこで勝負に出るのかにも注目したい。
★シニアとグランドシニア出場
髙橋勝成(74)、久保勝美(61)、室田淳(69)、清水洋一(61)、東聡(63)、倉本昌弘(68)、田村尚之(60)、崎山武志(61)、冨永浩(63)、湯原信光(67)、井戸木鴻樹(62)
★グランドシニアのみ出場
友利勝良(69)、真板潔(64)、グレゴリー・マイヤー(62)、牧野裕(68)、白浜育男(65)、加瀬秀樹(64)、水巻善典(65)、奥田靖己(64)、羽川豊(66)、芹澤信雄(64)、高見和宏(64)、海老原清治(75)