【優勝・関西地区】
第1回大会から3年連続で優勝している関西地区は、2019年で5位と順位を落としたが、コロナ禍を経て再開された2022年で4度目の優勝。昨年こそ5位に甘んじたが、今年はリベンジに成功し、5度目の頂点を勝ち取った。
「決定戦は18ホールある。自分の状況を判断しながら18ホール、自分のストーリーを作ってみて」と林大作コーチは選手にアドバイスする。「運が悪かった、という言葉でプレーを片づけないように」と念押しした。林コーチはこれまでジュニア選手権に3年間携わり、選手たちの成長を見届けてきた。「今年は素直な選手が多いからやりやすいし、まとまりもいい」と目を細める。ゴルフ以外でも期間中は食事を共にし、監督、マネージャーは選手の情報をつぶさに集めていたという。チームワークで勝ち取った嬉しい優勝になった。
〔関西男子〕谷川仙一朗 大阪学院大学高等学校2年
最後までプラス思考を守ってプレーしました。「絶対いける」と強気の言葉を出し続けました。2サムのゲームなので、どちらかがミスすることがありましたから、励ますことも必要でした。ミスのあとに成功すると、喜びは倍増に感じられましたね。
コーチからは「タップイン・パー」でそのホールのプレーを優先的に切り替えた方がいいとアドバイスがありました。そうすることで、悪い流れを残さないことができたのかと思います。
普段は個人戦しか経験が無かったのですが、チーム戦を通じて自分の得意なプレースタイルもわかりましたし、マイナスな部分を仲間が補ってくれて、助け合う楽しさを味わいました。優勝も嬉しいですが、このチームで誕生日を祝ってくれて、最高の夏休みになりました。
〔関西女子〕巽琉愛 奈良育英高等学校3年
監督、コーチ、マネージャーの方々には、ゴルフ以外の場所でも熱量の高い選手をサポートしてくださって、ほんとうに有難かったです。私は女子のキャプテンとして3年として、ペア最後の4番手でプレーしたのですが、相手も強いメンバーと対決する中で「絶対に勝つ」というプレッシャーがかかっていました。
ペアを組んだ菊田さんとはカバーして助け合えましたし、それが良い結果につながって嬉しいです。普段から感じているのですが、同組のメンバーは敵であってもチームと思って、プレーの雰囲気を楽しみたい。組の流れってあると思うのです。楽しい雰囲気が生まれれば、良いパフォーマンスを引き出せる確率が高いからです。
私にとっては最後のジュニア選手権でしたが、来年も関西が優勝してもらいたいですし、チーム戦で楽しんだ時間は、これからのゴルフ人生でもかけがえのない経験になると思います。
【2位・中国地区】
〔中国男子〕髙山大雄志 高川学園高等学校3年
厳しい中でも仲間とカバーし合いながら、ゲームを立て直すことができました。ミスをしても慰め合いましたし、そうすることで次はプレーがかみ合ったりして、面白かったです。1人目がミスして追い込まれた状況で、僕が挽回できたことは嬉しかった。
どこのチームよりも仲の良さは自慢です。それぞれ調子の良さ、悪さもある中で、頑張り抜いたことは誇りです。全員が全力で乗り切りました。優勝にはあと少し届かなかったですが、来年こそ中国がタイトル奪取します。
〔中国女子〕秦悠栞 岡山理科大学付属高等学校2年
グリーンリーディングが難しくて、パッティングが決めきれなかったです。それでも思い切りプレーはしましたし、それが結果なのかと思います。初めて大会に参加したのですが、先輩と助け合いながら楽しく回れました。
私たち1ホールの貢献が、チームの貢献につながる。団体戦はすべての体験が勉強になります。本当に楽しい時間でしたし、来年も出場できるように練習頑張ります。
【3位・四国地区】
〔四国男子〕西山陽斗 四国学院大学香川西高等学校2年
悔いはありません。素敵な仲間と一緒に、全て出し切って戦いました。チーム戦でしたから、ペアの仲間には常に声かけを意識していました。隣のホールでプレーしている仲間を見かけてもエールを送ったりしていましたね。
ゴルフの面白さを、チーム戦を通じて知りました。ストロークプレーでは気づかない自分の長所短所も知りました。この2日間、チームで過ごせてとても楽しかったです。来年は絶対に優勝目指します。
〔四国女子〕中村巴南 明徳義塾高等学校3年
いつもは敵同士で戦っているのに、味方のペアで戦う経験をしました。調子がよくても悪くても、励まし合える仲間とプレーができて最高の大会でした。四国の選手は、ほんとうにたくさん練習を積んでいます。みんな努力家なんです。その中で最高のパフォーマンスを発揮してくれたと思っています。「愛」があるからこそ仲間が高めあえました
私のゲームマネジメントには、まだ飛距離が足りないことも改めて認識できました。新しい課題もできた高校最後の夏休みを楽しませていただきました。
【4位・東北地区】
〔東北男子〕黒金翼 東北高等学校3年
プレー中はマイナスなことを言わず、ペアを励ましながら戦いました。「ナイスバーディー」と声を出して鼓舞して、グータッチも自然と出たし、本当に楽しい経験でした。こんなにアンダーを重ねるゲームは一人でなかなか味わうことができませんし、プロの世界ではこういう体験が必要なんだと感じました。嬉しい瞬間から、次のゲームへ切り替わった時にどう気持ちを切り替えるかが大事になってくるということもわかりました。
監督、コーチからは「1回戦、絶対勝てよ」と言われたことがとても印象に残っています。この夏の試合が最後の大きな試合でしたから、良いプレッシャーになりました。
PGAジュニア選手権はめちゃくちゃ楽しかったです。
〔東北女子〕三橋愛里 東北高等学校3年
チームメイトそれぞれに個性がありますから、個々の持つタイミングを大事にしようと思っていました。同じ地区で顔なじみの選手が仲間でしたし、お互いを信じてプレーができました。チーム戦でスクランブル方式のゲームはなかなかできない、貴重な体験でした。ルールを最大限うまく利用しながら楽しめました。
1回戦でベスト4入りできたことは嬉しかったです。いつものストロークプレーとは違う感じでのプレーは面白かったですし、普段は感じない気づきがたくさんありました。1人でプレーしたらわからないものも、2人で見えたものは収穫です。卒業してゴルフから少し離れても、この大切な夏の試合はかけがえのない思い出になります。