新規シニアツアー「倉本昌弘INVITATIONAL 第1回EAGLE CUPシニアオープン チャリティートーナメント」の第1ラウンドが8月14日、北海道にある札幌ベイゴルフ倶楽部(6,877ヤード/ パー72)で行われた。
首位に立ったのは9バーディー・1ボギーの64をマークし8アンダーまでスコアを伸ばした片山晋呉(51)。首位3打差2位には崔虎星(50)、塚田好宣(54)、白潟英純(57)、岡茂洋雄(55)、髙橋朋載(53)の5名が続いた。現在賞金ランキング1位の兼本貴司(53)はイーブンパーで回り33位タイ、大会ホストプロの倉本昌弘(69)は7オーバー84位で初日を終えている。
「もう、勝つだけですよ」とホールアウト後のインタビューで力強く目標を口にしたのが片山晋呉。第1ラウンドは3番でバーディーを先攻させたが続く4番でボギー。パーで凌ぎながら7、8番で連続バーディーを仕留めると、バックナインでは上がり3連続バーディーを含めて6つのバーディーと猛チャージをかけ、アッという間にトップに躍り出た。
ツアー31勝を挙げているJGTO永久シードプレーヤーであり、昨年は鳴り物の新人としてシニア入りしてからも、トップ10入りは9戦中4戦と「横綱級」の存在だ。それでも未勝利で終わった2023年。シニアツアー初優勝タイトルは簡単にはつかめなかった。
「僕はいろんなことに慣れないと行けないから、時間がかかるんです。もうちょっと早く勝てるかと思ったけど勝てなかった」。スターツシニアでデビュー後、すまいーだカップシニアまでワンシーズンが経とうとしていたが、片山は1年目最終盤である「すまい―だカップシニア」でようやく優勝タイトルを奪取した。最後の最後まで勝ちにこだわった片山渾身のゲームを見せつけた。
片山には確固とした目標があるからこそ、この大会でも「勝つだけ」と自信をみなぎらせるのだ。今季シニアツアーではトップ3を外していないのが片山の強み。さらにレギュラーツアーにも参戦し、7戦中3試合は予選を通過。ゲーム勘は研ぎ澄まされている状態だ。「全ホール難しいですよ。フェアウェイにいかないけど、池に入りそうなのばっかり」と振り返るが、ゲームマネジメント能力に秀でる片山だからこそ、スコアメイクにつなげられる。「勝つだけ」と口元を引き締め、目標である海外シニアメジャー参戦に向けてコマを進めたいところだ。