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日本プロ

【日本プロ/1R】午前組では清水大成、金谷拓実、蟬川泰果が6アンダーで首位スタート、午後組の杉浦悠太も加わりトップは4名

2024年07月04日
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岐阜県にある富士カントリー可児クラブ可児ゴルフ場志野コースで「日本プロゴルフ選手権大会」の第1ラウンドが4日、144名が出場し開催された。日本最古のプロトーナメントで今年は91回目を迎えている。大会は午前、午後に分かれてスタート。金谷拓実、蟬川泰果、杉浦悠太、そしてツアー未勝利の清水大成が6アンダーで首位タイに並んだ。1打差5位タイに池田勇太、永野竜太郎、平本世中、宋永漢が続いている。前年覇者の平田憲聖は1オーバー72で回り73位と出遅れている。

 「ノーボギーゲームで完走してきた選手はとてもクレバー(賢い)なんだと思います。このコースは視覚的にも欲が出てしまうので、(罠に)誘われやすいのですが、ベストコンディションの中で、自分のゲームを最後まで全しているんだと思います」と評価したのは、大会コースセッティングアドバイザーの桑原克典。首位タイに並んだ3名のプレーヤーは午前組でスタート。3名は互角の戦いが繰り広げた。

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清水大成はスタート10番ホールで2.5メートルについてバーディを先攻させる。前半で3つ、後半ではさらにショットの精度が上がり3つスコアを重ね、65ストロークでホールアウト。この大会でまずリードを獲ったのが清水だ。「ティーショットがラフにはいっているのですが、比較的安定していて思ったところには打てています。セカンドでしっかりパーオンさせて、安定した内容でした」と振り返る。

 ゲームの組み立てが厚くそして強くなったのには理由がある。6月に渡米し「全米オープン」に参戦。憧れていた世界メジャーは、自分のゴルフを試したい魅力であふれていた。PGAツアー選手との飛距離に対しても「そんなにおいて行かれることはなかったですし、(向こうでは)普通の飛距離だと思います」と感じたようだ。

 

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出場して収穫も多かった。「戦えるな、と思ったと同時に、やっぱり全部が課題だと思いました。ドライバーでしっかりフェアウェイに打たないとなりませんし、パッティングをもっと入れたいです。予選通過や優勝争いしたところで、もっと入れないとと強く感じました」と振り返った。だからこそ米ツアーに挑戦する決意表明をする。「今年はQTに挑戦したいので、その前に絶対に日本で優勝したい」と言い切る。好スタートを切った初日、「このまま良い形で決勝ラウンドを迎えて、優勝を目指したい」と清水はツアー初優勝に向けて顔を上げた。

 

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ツアー5勝を挙げている26歳の金谷拓実は、日本プロ初日に1イーグル4バーディーの66をマークし6アンダーで首位グループについた。「少しミスもありましたけど、ノーボギーでプレーできたので良いラウンドが出来たかなと思います」と自己評価した。コースの印象については「ドライバーを握るホールが少ないです。打ち下ろしでドライバーじゃなくてもティーショットが難しいホールがあるので、そこはしっかりコントロールが必要になってきます」と口を結んだ。 

金谷は今季DPワールドツアーと日本ツアーを両軸に参戦中。日本プロもギリギリ最後まで悩んで出場を決断した。「どこでもしっかりいいプレーが出来るように万全にしていきたいと思います」。昨年の日本プロタイトルまで2打及ばず2位に終わっていることあり、今年こそ、日本プロタイトルと冷静に状況を見つめている。

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アマチュア時代に2勝する歴史的な偉業を達成し、ツアー通算4勝。圧倒的なパワーゲームでゴルフファンを魅了するのが蝉川泰果、23歳。蟬川は6つのバーディを重ねて6アンダーグループに名乗りを挙げた。本人も「久々にノーボギーのラウンドで嬉しかった」と相好を崩した。 

ピンチホールは5番パー4。セカンドショットがフライヤーになり、ボールは奥の斜面へ。グリーンに乗せたが残りピンまで5メートル。パーパットをきっちり沈めて難局を凌いだのだった。

攻守繰り返すなかで、蟬川は自分の理想とするスイングとゲームがマッチしてくる。蟬川は「打ったら寄る、入るような感覚という、ゾーンに入りそうな雰囲気でした」と第1ラウンドの調子を表現した。「このコースはフェアウェイキープの大事さを感じますね。トレーニングの仕方も少し自分の中で体幹が抜けている感じが多かったので、今週は体幹のメニューを多めにこなしていたら、スイングがまとまってきたかなという感じになっています。特にティーショットが良くなってきています」とトーレニングで動作修正をしている効果が少しずつ表れてきたようだ。

 

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蟬川は昨年の日本プロで2位タイに終わっていることも、今回は屈辱を果たしたい理由のひとつ。一年が経ち気持ちも高まっている。「今年は前半戦で一勝したいと目標に掲げていたんですけど、優勝争いも中々出来なくて。そんな状況で、この試合は勝ちたいという気持ちがすごく大きいです」と力を込めた。

来年は米ツアーに挑戦も見据えて、日本公式戦で優勝すれば5年間のシード権が手に入る。「日本のPGAで優勝して、アメリカPGAに向かいたい」と蟬川は野望を抱いている。