プロゴルファー日本一を決める日本最古の試合「第91回日本プロゴルフ選手権大会」が岐阜県可児市にある富士カントリー可児クラブ可児ゴルフ場志野コースで7月4日から7日までの4日間開催される。
1926年(大正15年)に創設された国内最古の歴史と伝統を誇る大会が日本プロ。優勝者には5年のツアーシード権が付与される。プロゴルファーのナンバーワンを決める大会では、常に真剣勝負をし、技術のすべてを出し尽くして戦わなければならず、その期待は高まるばかり。プライドをかけた戦いまでカウントダウンが始まった。
大会に先立ち開催コースで大会記者会見が行われた。列席した明神正嗣・PGA会長は「第91回を迎えることができ、主催者として大変嬉しく思います。開催コースは名匠・上田治氏設計によるチャンピオンコースで、難易度が高く選手のパフォーマンスを最大限に引き出せるようなセッティングを目指し、コース関係者のみなさまそして桑原克典プロと取り組んでいただきまして、最高の状態で大会を迎えられることを心よりお礼申し上げます」と開催コースとの携わりに謝意を示した。
今年の大会より地区予選会を開催したことも、新しい取り組みのひとつ。「大会もスタイルを少しずつ変化させ、全国を14ブロックに分け地区予選を行いました。各地区の在籍プロが出場権をかけて戦いました。出場権を得たプロが、その地区を代表して出場しますので、日本全国に渡り代表選手がフィールドにいるのも大会の見どころです」と説明する。
大会の舞台となる富士カントリー可児クラブ可児ゴルフ場志野コースは、開場して50年以上が経ち、コースも熟しメンバーにも愛されるコースづくりを目指している。会見に列席した可児ゴルフ倶楽部遠藤広康代表取締役社長は「日本プロ開催を通じて、高いクラブステータスを目指しながら、トップクラスのコースパフォーマンスを維持していきたい」と期待を寄せた。
また大会を通じて「みんなで脱炭素プロジェクト」を始動することも発表された。開催コースと「中部電力ミライズ」が再生可能エネルギー由来の電力である「ぎふ清流Greenでんき」を活用して、電力使用に伴うCo2を排出しない大会となる見込みだ。可児ゴルフ倶楽部は、地域に根差した歴史あるゴルフ場として、Co2 を排出しない電力も県内産にこだわる徹底ぶり。環境にやさしいゴルフ場を目指して、SDGs達成への流れを作り出している。
会見に列席したディフェンディングチャンピオンの平田憲聖は「連覇という部分でチャンスがあるのが僕だけですので、しっかり予選を通過し、上位で優勝争いして頑張りたい」と高みを目指す。「特にグリーン周りはラフが深いので、フェアウェイからプレーできるような技術とマネジメントが求められます。素晴らしいコースに仕上げていただきましたし、4日間戦いたい」と口元を引き締めた。
来年の日本プロ開催コースは「三甲ゴルフ倶楽部谷汲コース」。岐阜県での開催は2年連続となる。谷汲コースは2006年日本プロで近藤智弘が優勝し、19年振り2度目の開催となる。谷汲コースを所有する三甲株式会社の後藤美奈子理事は「現在コース改修を進めており、当時の日本プロとはかなり変わった印象になっています。開催が決定して以来、関係者の方々にはコースに足をお運びいただき、コースコンディションを最高のものにするべく努めております」と状態を説明。来年の日本プロも、新しい味わいが楽しめる大会になることが期待される。