「第24回スターツシニアゴルフトーナメント」が茨城にあるスターツ笠間ゴルフ倶楽部で6月14日から16日の3日間開催される。前年覇者はニュージーランド出身のデービッド・スメイル(54)。スメイルは初日からの首位を守り通算18アンダーで日本シニア初優勝を飾った。
スメイルは2002年日本オープン、カシオワールドオープン、2004年にカシオワールドオープン2勝目を挙げ、2005年にはアコムインターナショナルとプリヂストンオープンで優勝。これまでレギュラー5勝をマークしていることもあり、日本が大好きだという。日本のシニアツアーで息長く活躍を目指し、2021年にPGA資格認定プロテスト最終プロテストにも見事合格し、2022年1月1日付で日本PGAメンバー入りを果たし、会員ステータスを掴んだ。
シニアツアー参戦は4年目を迎え、日本での過ごし方も定着する。「日本にいるときは、毎日休みなく・・・あ、一日だけ休んだかな。練習場で4時間打ち込んでいるし、たまにコースにも行きます。ゴルフのことだけ考えてる(笑)。だけどねそればかりじゃなくて、夜は友達とビールを飲んで気分転換するのも楽しいし、今は自分の人生を楽しんでいます」と、活動拠点にしている千葉でじっくりとゴルフに向き合っているようだ。
母国ニュージーランドに帰った時はどんな生活なのだろう。「全然違うよ(笑)。自然に囲まれてリラックスして、たまにゴルフするくらい」と、スメイルにとってはあくまで日本は仕事場という線引きも。「僕の趣味はクラシックカー集めなんです。一番お気にいりは1989年製、赤のBMW。ニュージーランドに来たら、ぜひお披露目するよ」と茶目っ気たっぷりに胸を張った。
スメイルにとっては上位フィニッシュが続く、相性の良いスターツシニア。大会前日はパッティンググリーンでグリーンの感触を慎重に確かめていた様子。「調子としてはそこまで調子は良くないけれども、背中の痛みもあるので、その中で自分のできることをやります」と不安要素もあるようだが「苦手だというホールは無い」とマネジメントには自信を見せる。
「落ち着いてはいるので、今年も同じようにできればいいですね。自分のベストを尽くしてやってみます」と前を向いた。昨年大会は息子・チャーリーがプレーをサポートしてくれた。今年は愛する伴侶、妻のシェリーさんが夫のプレーをサポートする番。シニアツアーでは家族が一丸となって選手を支えることも多く、シニアならではの人間性や生き方が垣間見られることも多い。「僕が何も言わなくても、僕にとって最強のキャディー」とスメイルが柔らかい表情を見せた。