関東プロゴルフグランドシニア選手権大会の第1ラウンドが21日、神奈川県にある箱根湖畔ゴルフコースで開催された。初夏の空気が箱根湖畔に流れ込んだ爽やかな一日となった。トップに立ったのは1イーグル・6バーディー・1ボギーで65ストロークをマークした崎山武志(61)。首位1打差2位にはシニアツアー7勝をマークしている真板潔(64)が着けている。67ストローク、5アンダー3位タイには小嶋光康(61)、清水洋一(61)、白浜育男(65)、中根初男(61)、小田教久(61)が続く。前年覇者・久保勝美(61)は3アンダー9位タイ。
シニア7勝をマーク、関東グランドシニアは2022年大会を制している崎山武志が、第1ラウンドで65を叩き出しトップに踊り出た。スタート2ホール目で7メートルのイーグルパットを沈めたが、6番ではフェアウェイからのセカンドショットを「ざっくりした」とボギーに。それでも7番ではセカンド155ヤードをアゲンストの中、8番アイアンできっちりと1メートルにつけて取り返した。後半はショットに安定感が光り、13番パー4(300ヤード)ではティーショットがグリーンを捉え1オンに成功するなどバーディーを5つ重ね、実力者崎山が堂々の首位発進を決めた。
来週は地元栃木でシニアツアー第2戦「すまいーだカップ」の開催、来月に入ると歴代チャンピオンでもある「スターツシニア」の参戦が控えている。「ゴルフ自体は悪くないです。地元ということで応援に駆けつけてくださる方の期待に応えたい」といい、順調に仕上がりを見せている様子だ。しかも61歳は自分磨きにも余念がない。24時間フィットネストレーニングに出向き、日々のルーティーンとしてワークアウトをこなす。そして早寝早起きという生活のリズムもできている。
崎山が今年から始めたこと。それはボディービルダーの知り合いから勧められた「ピラティス」。崎山は当初ヨガをやってみたいと思っていたというが「柔軟性が高まるというよりも、元々リハビリの効用があるといわれいてるので、細かい筋肉の動きを意識して高めることができる。僕は身体がまだ固いから個人レッスンしてもらっていますが(笑)、プロゴルファーとして戦うための必要な身体づくりであり投資ですね」と明かした。
同組で優勝候補と言われている仲間の清水洋一とは2打差。崎山はこの差を守って2度目の優勝を飾りたい気持ちと、これまでなんども優勝のチャンスが転がりこんできた清水が優勝してくれれば、それはそれで嬉しい。清水本人を目の前に「邪魔するからね」と先制パンチを浴びせることも忘れない。「この年齢まで切磋琢磨できる良きライバルから刺激されて、ピラティスといった新しい挑戦も始められました。目指すは海外シニアメジャー。先輩である室田さんのように、たくましくありたい」と目標を掲げた。
崎山が後続を振り切って2度目のタイトルを獲るか、仲間の活躍に花を添えるか。新緑の輝く箱根湖畔で、第45代目の関東グランドシニアチャンピオンが間もなく誕生する。