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シニアツアー

【シニア最終予選会/FR】妻のサポートを受け、河村雅之は誕生日にナイスラウンドで単独3位に入る大健闘をみせる

2024年03月15日
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 河村雅之は第2ラウンドで69をマーク。最終ラウンドは通算2アンダー5位からと好位置からのスタートだったが、シード権を確実に射止めるためには、1打も落とせない背水の陣で挑む厳しいラウンドが待っていた。

 

 スタート1番ホールでバーディー奪取を成功させたが、ショット・パットと不安な気持ちはぬぐえなかった。4、7番とボギーでスコアを落としたが、妻で帯同キャディーを務める寛子さんの励ましもあり、続く8、9番と連続バーディーに成功。難易度の高いホールが続く後半に入ると、バーディーチャンスに着けられてもカップインができない状況が続く。15番で3パットボギーにしてしまい、じわりと精神的に追い詰められた。苦手とする池がらみの17番パー3では、ピン奥1メートルに着けるスーパーショット。このホールをバーディーとすることで、上位フィニッシュを確定させた。上がってみれば通算3アンダーで単独3位。これまで幾度といぶすきゴルフクラブでプレーしてきたが、「こんなにしびれたことはないです」と言い、ようやく経験が生きて今回のナイスラウンドを達成した。

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 河村にとって3月15日は57歳の誕生日だった。妻で帯同キャディーを務める寛子さんは、「夫のためなら、神様にたくさんお願いして・・・なにがなんでもという気持ちで挑んだラウンドでした。好きなゴルフを続けてもらいたい。シニアツアーには良きライバルの仲間もいますし、日本各地で応援してくれている方もいます。夫の誕生日に重なったからこそ、全力で最高の日になるよう一緒に頑張りました」と振り返った。

 

 2017年に河村はシニアデビュー。レギュラーで3勝を挙げている河村は、有資格者としてシニアデビューをすることもできたが、この年の最終予選会に挑戦し、2位という成績でシード権を獲得している。シニアツアーでは2020年の金秀シニアで念願のシニア初優勝を飾り、夫婦で喜びを分かち合った。練習にも精を出した結果、左親指の関節炎を発症。しっかりグリップを握ることが難しく、バンカーショットのたび、関節が外れることもしばしばだった。2022年は賞金ランキング54位、2023年には61位とランキング上位に踏みとどまれなくなっていった。「痛みがあるので、バンカーには極力入れないようにしているのですが、最終予選会では3回バンカーに入ったかな。だけど、いまでは自分で外れた間接もはめられるし、日常のなかでどう適応させていくかしかないんですよ。寛子もサポートしてくれるから心強いです」と怪我にたいしては前向きでいられる。

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 シニアツアーも8シーズン目を迎えることになり、河村はこれまでの在り方を振り返りながら、目標をアップデートする。「そうですね、シニアデビュー戦だったノジマチャンピオンシップ(2017年)で3位に入ったことで手ごたえがあったんですよ。当時はなめてかかってたところがありましたね。だから初優勝までは時間がかかりました。大先輩の強い存在や若い選手も入ってきたりと厳しいところではありますが、目標は夫婦でもう1勝したい。そして応援してくれる方々と喜びを分かち合いたいんです」。それは夫婦二人三脚でしか成し得ないこと。シニア2勝目を掴むまでは、目標達成に向けて努力を続けていくことを固く誓った。

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