内田勝也は先月50歳を迎えたばかりのシニアルーキー。JGTOクオリファイングトーナメントに挑戦を続け、AbemaTour出場経験もある。だからこそトーナメントプレーヤーとして試合を求めている。「シニアルーキーですし、若いうちに成績を出したいですよね」とシニア参戦を狙って気持ちも前向きだ。普段は都内にあるインドアゴルフ練習場で週4日レッスン業に携わり、空いている日はラウンドもこなしてきた。「とにかく体力が落ちないようにということを意識しています」と、若い時にはあまり気にしなかった体の変化にも気づき始めている。50歳という人生の節目。内田はシニアツアー出場を目指して、練習に励んできた選手のひとりである。
第1ラウンドはイーブンパーとし7位タイと上々のスタート。第2ラウンドも順調にスタートしたと思われたが、ショートアイアンの感覚に違和感があった。前日強風の中でコントロールしていたこともあり、距離感が微妙に変わっていた。10、12番でボギーを叩いてしまった分、なんとかパッティングでチャンスを狙おうと気持ちを切り替えた。前半9ホール目(18番)では、グリーン右サイドのバンカーから狙い通りに出し、OKの距離に着けてバーディーとスイッチを入れた。
ハーフターン後の1、2番で連続バーディー。「ボールが止まってくれる」と気づきがあった。さらに5、6番とスコアを伸ばしていった。「初日とはまったく違うグリーンコンディションでしたので、パッティングをアジャストできるかと意識していました。自分のゴルフを目指すと決めていたので、何も怖くなかったのかもしれません」と内田は振り返った。8番をボギーとしたがこのラウンドを70で回り、通算2アンダー5位タイに浮上した。
最終予選会前、シニアツアー出場経験のある地元埼玉の先輩プロ・福澤義光からアドバイスをもらったという。技術的にも精神的にもシニアなりの考え方があるということを知った。「福澤さんにもよい報告を届けたいですね」と顔を輝かせた。「それにしてもチャンピオンシップコース開催の最終予選会というだけあって、コースコンディションが素晴らしいです。だからこそ思うようなプレーをさせてくれないんですよね。それはプロとしてやりがいがあります」。内田は少しずつ自分のゴルフに手ごたえを感じはじめている。