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【シニア最終予選会/1R】新アイアンを武器に浅田史樹が69をマーク、単独首位スタートを切る

2024年03月13日
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「2024年PGAシニアツアー最終予選会」が鹿児島県にあるいぶすきゴルフクラブで3月13日から3日間行われる。昨年のシニアツアー賞金ランキング31位から50位までの選手、そして昨年8月の1次予選会から12月の2次予選会を勝ち抜いた選手合わせて119名が最終予選会に参加。第1ラウンドは浅田史樹(53)が69ストロークで単独首位。首位1打差2アンダーに今井克宗(51)と斉藤光博(49)が並ぶ。1アンダー4位には高野幸治(51)、清水一浩(52)、森田徹(54)の3名が続く。 

 第1ラウンドで69をマークした浅田史樹が首位発進と好スタートを切った。

過去シニアツアーでは日本プロシニア(2021、2023)と日本シニアオープン(2023)に3回出場経験があるのみ。「昨年12月の2次予選終わってから今日までいろんな選択を迫られてきました。初日トップにいられるのは本当に不思議なんですよね。ボギーもでましたが、なんとか凌ぎまくって上がれました」と充実した表情を見せた。

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10番ホールからスタートした浅田は、11番パー4でピン右横6メートルのバーディーを先攻。13番パー5で3パットボギーにしたが、15、17番でバーディーを重ねて前半でスコアを2つ伸ばした。後半1番パー4は7メートルのバーディーパットを沈めたが、2番をボギー。しかし5番パー5で1つ取り返して5バーディー2ボギーと69ストロークとし首位に立った。ミドルパットが決まったことと、先週金曜に用意したばかりで調整中だというアイアン一式の距離感が絶妙にはまったのだ。

 昨年12月にシニア2次予選会は通過したものの、距離にばらつきが出てしまうこともあり、クラブ調整しながら悩み続けていた。最終予選直前までクラブ選択に悩んでいたのだが、以前から気になっていた「NEO」というスチールシャフトのアイアンセットをたまたま見つけ、ティーチングプロの後輩から勧められたこともあり、最終予選の6日前というタイミングで、アイアンセット一式をリニューアル。2日かけてロフトとライ角を調整し、そのままクラブを抱えていぶすきに飛んできた。練習では手ごたえは悪くなかった。新アイアンではまだ3ラウンド目。プロにとってはほぼぶっつけ本番という状況だが、新アイアンとの相性はまずまずの様子。

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好スコアの浅田だが、不安要素もある。21年前、スイング中に左肩腱板を切ってしまった。浅田は「リハビリをこなしながら、なんとかプロテストにも合格しましたし、痛みもだましだましでこれまで過ごしてきました。昨年かな、シニア最終予選会で同組だった選手から『肩痛そうですね』と見透かされてしまって。相談したところ病院も紹介してくれました。そしたら医者の見解は『痛みは手術しないと取れない』ということでして、この予選会に出場が叶わなかったら手術する予定だったんです」と本音も覗かせた。

それが一転、浅田は2次予選を27位で通過し最終予選への出場を決めた。肩の痛みはロコアテープといういわゆる痛みの緩和薬を貼っている。痛みをこらえてまで出場する理由が浅田にはあるのだ。レギュラー、シニア両ツアーで活躍している藤田寛之さんは同郷(静岡出身)で藤田さんが2歳先輩です。かつては藤田さんの帯同キャディーをさせていただいたこともあります。昨年は石川能登で行われたシニアオープンで久々に再会できたので一緒に食事をして、シニアツアーの話をして、楽しい時間を共有させてもらいましたし、ツアーで戦いたいという思いが強くなりましたね」と旧友の交流から刺激を受け、シニアの舞台に思いを馳せた。浅田は残り2日で好位置をキープし、最終予選会を切り抜けたい。