シニアツアー第5戦「ファンケルクラシック」が8月19日から21日までの3日間、静岡県の裾野カンツリー倶楽部で開催される。大会は21回目を数え、今年はシニアプロ76名、アマチュア5名が夏の陣に挑むことになる。昨年大会覇者の田村尚之(58)をはじめ、髙橋勝成(72)、倉本昌弘(66)、室田淳(67)、尾崎直道(66)、羽川豊(64)といったベテラン勢や、地元静岡出身の芹澤信雄(62)、スターツシニアで優勝した藤田寛之(53)も参戦する。
髙橋勝成は2001年の第1回大会から大会3連覇を達成しており、今大会でもレジェンド最年長出場選手として全力でゴルフに向き合う。本人にとっても特に思い入れの強い大会で、大会を通じて行う社会貢献活動「ファンケルクラシック基金」の運営委員としても活動を続けている。
指定練習日である17日は、髙橋を慕う2020年シニア賞金王・寺西明、2020年日本プロシニア覇者・中山正芳、レギュラーツアー8勝シニア1勝をマークしている細川和彦の「チーム髙橋」4名が揃って練習ラウンドを行い、ゲームの感触を確かめ合った。シニアツアーは6月に行われたスターツシニアから数えて2か月ぶりの開催。選手も久々に再会できたこともあり、話題に事欠かない様子だ。
18ホール練習ラウンドを終えたチーム髙橋メンバーは、そのまま反省と改善をテーマに練習グリーンでパッティングの特訓。カメラマンを見つけた仲間思いの寺西が「8月5日に高橋プロがついに72歳の誕生日を迎えたのでお祝い写真みんなで撮りましょうよ!」と、明るい雰囲気を作り出す。髙橋は少し照れながらも「今年は毎日エージシュート狙いますよ!スコアは60台を狙ってます」と目標を口にする。すかさず寺西は「高橋さん、パープレーでも素晴らしい偉業なんですよ!試合でぜひ魅せてもらいたいです」と真剣な表情。ファンがあってこそのプロスポーツ。第一の目標はファンの期待に応えられるように、スコア設定をしたのも髙橋の強さで最大の魅力でもある。
72歳を迎え「パープレー」というスコアエージシュートも大会の楽しみの一つ。出場選手の中で、誰よりもコースの経験値を積んでいる髙橋が、今年も笑顔を配り、歯を食いしばり、ホールアウト後には大きな笑顔を見せてくれるはず。年齢は関係なく、髙橋は「シニアの元気が日本の元気!!」をスローガンにした大会で最年長出場選手として、プロゴルフの魅力を大好きな「ファンケルクラシック」を通じて全力で伝え続ける。