2020年度4月に予定してしたシニアツアー「ノジマチャンピオンカップ 箱根シニアプロゴルフトーナメント」は、本年の開催を取りやめ、開催方式を変更し、医療従事者支援を目指したエキシビジョンマッチ
「ノジマチャリティトーナメント」
として2020年12月16日(水)に厚木国際カントリー倶楽部(神奈川県厚木市)で開催された。
「ノジマチャリティトーナメント」はシニアプロ30名と、スポーツ選手、アスリート、オリンピアンといったアマチュア15名の計45名、15組が出場。スポーツを通じて、世の中に元気を届けたいという強い気持ちが、今回の開催につながった。プロには賞金総額1200万円(優勝200万円)が用意された。30名のプロゴルファーは18ホール、ストロークプレー。アマチュアはベストボール方式によるチーム戦として競われた。今回は医療従事者支援チャリティトーナメントとして開催されており、プロ賞金の10%を、さらに全参加者のバーディ数×2万円が、主催者であるノジマよりチャリティされることになった。(イーグルは×6万円、アルバトロスは×10万円)
今回の実現についてPGA倉本昌弘会長は「チャリティトーナメントが開催できて、本当に有り難いことだと感謝しています。参加してくださった各界トップアスリートのみなさんが、ゴルフを好きでいてくれて、ゴルフを通じた交流ができました。こんなに素敵なスポーツは他にないというくらい、改めてゴルフは素晴らしい」と、今回の実現に胸を撫でおろした。今後の大会については「今年集められたいろいろなノウハウをもとに、安全な環境で開催ができるように準備を進めたい。そして3密にならないように心がけながら『コロナに打ち勝つぞ!』という意気込みで、一試合でも多くゴルフファンのみなさんにプロゴルファーの試合を届けたい」と来年のシニア選手活躍に期待を込めた。
プロの部では、今季PGAシニア賞金王を射止めた寺西明が、2イーグル3バーディー1ボギーで回り、6アンダーで優勝し、賞金200万円を獲得した。寺西は先週、地元兵庫で行われた「のじぎくオープンゴルフトーナメント」で優勝したばかり。今回寺西は、「チーム高橋」のリーダー・シニアプロ大先輩の高橋勝成と同組でプレーして優勝することができ、師匠の目の前で有終の美を飾れたことに幸せをかみしめた。そのチームリーダー高橋は70歳。2アンダー70ストロークでプレーを終え、エージシュートを達成した。
髙橋は「本当は、寺西君を『ギャフン』と言わせて蹴とばしたかったんですよ」と笑いを誘うも、「昨今のコロナ禍でも、シニアの試合を8 試合やっていただきました。今日はノジマさんに試合をやっていただいて、無観客の試合もありながら、スポンサーや関係者の皆様も苦労があったと思うので感謝ですね。私自身も学ぶことがたくさんありましたし、楽しく交流する、伝えるということも経験させていただきました」と大会を振り返った。アマチュアの小久保裕紀さん、髙橋勝成、寺西明の優勝チームは、ゴルフを通じたつながりを心から楽しんでいた様子だった。
今季シニア賞金王・寺西は、今年自身最後の試合となるノジマチャリティーで、「優勝」というタイトルを手に入れることができた。それは成績を求めたわけではなく「2イーグルで12万円も貢献できましたよね。少しでもチャリティーにという思いばかりでした」と、大会の意義に賛同した結果だと振り返る。気持ちの積み重ねが、今回の優勝につながり「最後の試合で、(師匠の)髙橋さんと一緒にプレーできたことは大きいです。チーム髙橋は、それぞれがいい1年だったと思います。プロゴルファー入りを夢にして、これまで向き合ってきたことは、すべて大事なことなんです。今できること・・・。そうですね、従業員たちの頑張りがあっての今です。そしてサポートをしてくれているたくさんのスポンサーのエールを受けながら、海外への挑戦も含めて体力をつけて、これからも精いっぱい挑戦してみます」と、寺西は口元をしっかり結んだ。
2020年賞金王・寺西明は、賞金王記念で受け取ったバカラのワイングラスを手に、まだまだ進化し続ける。
大会は無観客で行われたが、当日はUUUM GOLFでWEB中継を行い、中継ライブでノジマチャリティを盛り上げた。BS-TBSでは大会特別番組を、2020年12月27日午前11時から放送する。