深堀圭一郎は、マスターカード・ジャパン選手権の大会初日を終えると「最高に調子が悪かった」と唇をかんでいた。スイングも思うように行かず、力だけが入ってしまい、久々に苦しいゴルフだったという。昨夜はホテルに戻って、3時間くらい考え事をして、トータルで4時間トレーニングしたりと試行錯誤していた。不調になる原因がわからないのだ。今朝も練習場で多めに打ったりと、手探りではあったが、昨日よりは体が動くようになった。
スタート10番パー5で、エッジ15メートルから2パットでバーディー発進すると、14番パー4は2.5メートルを沈めて2つ目のバーディー。17番パー5ではティーショットが木の後ろについて、ボギーとしてしまったが、続く18番パー5では、思い通りのショットが1メートルの距離にきまり、スコアを取り戻した。
後半は、2つのロングホールではチャンスが作れなかったが、さらに2つスコアを伸ばし、34・34の68ストローク、通算2アンダー18位タイに浮上してきた。
「ショットのクオリティはかなり戻ってきた感じはします。以前良いときは、3週間くらいを1つのクールとしてゴルフの形ができていたんですけど、今は1週間良くても、突然悪くなってしまう」と深堀は自己分析する。不調から脱却の兆しが見える中、明日はいよいよ最終日を迎える。「今日は65という数字を目指してやっていましたが、届かなかった。明日は出せるようにしたい」。
深堀にとって、大事な米PGAチャンピオンズの初参戦。あとは精一杯やってみるだけだ。
「今日の2アンダーも最高の出来ですよ!」と米山剛は、ほっと息をついた。第2ラウンドは、4バーディー2ボギーの70ストロークで回り、通算3アンダー13位タイとした。「昨日と同じく落ち着いて、楽しくプレーができたことですよ。アメリカのツアーなのに、日本で開催されているので、それはアドバンテージです。日本人はリラックスして臨んでいるんじゃないかな。ボランティアの人たちからいっぱい声援をいただけて、そういうのも力になっています」。
ショットが思うように打ててきた。いくつかあるスイングのチェックポイントが、うまく調整できている。「下からクラブが入っているので、前傾姿勢にして、クラブが寝ないようにしています。そうしたら、だいぶドライバーも振れる様になってきました」。次の課題は?「パッティングです。1メートル弱のパッティングを2度外して。グリーンが早いから、少しのミスがすごく影響します。それにしても、グリーンもほんといい状態」と、連日コースを絶賛した。
「今は、スコアというか自分のゴルフを重視して、それで結果がついてくればいいんです」と、優勝という言葉こそ使わなかったが、ゴルフを楽しんでいる様子が十分に伝わってきた。
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(PGA Tour Champions)