最終日は、午後から雷を伴う悪天候が予想されるために、予め3日目が終わった時点で、アウト・インの2WAYスタート、3人組でペアリングが発表された。そのためプラヤド・マークセン(51)は、朝7時30分から10番ホールよりスタートした。早朝から海からの冷たく重い風が吹いていた。
「風がとても冷たくて手がかじかんでしまい、パッティングが決まらず」の連続ボギーでスタート。それでもすぐに取り返すのがマークセンの強さだ。12番、13番を連続バーディ。さらに得意の18番パー5をバーディ。前半は1つスコアを伸ばしてバックナインへ向かった。
ティーショットを海に向かって打つ1番ホールでは、思い切り強いアゲンストの風で押しもどされ、パッティングも決まらずにボギーとしてしまう。その後も、海沿いの4ホールでは横からの海風を読みきれず苦戦しスコアを3つ落としたが、短いパー4の7番ホール(377ヤード)では、残り70ヤードをウェッジでチップインさせて、マークセンは今週2つ目のイーグルを獲った。この日はスコアを2つ落とし73ストローク、通算10オーバー、38位で大会を終えた。
「リンクスコースでのプレーは、全英オープンが6回、そして今回の全英シニアオープン。でも、これまでやったコースの中では、このコースが一番難しい。もちろん天候もあるけれど、どのバンカーもしっかりと効いていて、手が抜けませんでした」と厳しさを口にする。
「ほんとに非常にタフなコンディションでしたが、ゴルフは面白かったです。全体的には、ショットは良かったですし、パッティングだけ課題が残りました。特に、このコースのグリーンは、スネークラインばかりだし、風でボールが運ばれてラインが変わってしまうことも度々ありました。こういうタフなコースでプレーすると、ちょっとした難しいコースは、やさしく感じるのではないでしょうか。それを期待して、日本のシニアツアーで、また頑張りたいと思います。今回は日本シニアツアーの有資格者の代表として大会に参加することができて、また新しい経験を重ねることができました」と、マークセンはニコニコと明るい表情で話した。
この大会を終えて、またひとつ大きな自信を確信したマークセンは、「来週は兵庫で行われる『マルハン太平洋シニア』に、ディフェンディングチャンピオンとして参加します。これからどんな戦いが待っているのか、非常に楽しみです」。
全英オープン、全英シニアオープンと2週続いたイギリスの旅をようやく終え、マークセンは日本のPGAシニアツアーに間もなく戻ってくる。
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