田村尚之(52)は、初出場のシニアメジャーを、4日間完走し終えた。7オーバー71位からのスタートは、ボギーが先行し思うようなプレーができなかった。前半で4ボギー。後半は、12番をボギーとしたが、最後まで必死で踏ん張った。最終18番ホールではアプローチで寄せた2メートル程の価値あるバーディパットを沈めることができた。1バーディ5ボギーで76、通算11オーバー73位でなんとか終えた。
まずは、72ホールを完走することで学び取れるメジャーでの戦い。それはショットの精緻さやテクニックだけでなく、体力や気力など、すべてがメジャー独特のものがある。同じ72ホールであっても、普通の試合の3倍も4倍も疲労感があるという過酷さがメジャーなのだ。
「最後、体が動かなくなりました(笑)。第2ラウンドの強風で、思った以上に体力を消耗したのかもしれませんね。思うようにいかないことも、それも経験になりました」と感想を話した。それでも、田村の数字(スコア・順位)には、替えがたい経験を身体に染み込ませることができたのではないか。
「肋軟骨骨折をしてから、体をかばおうとするので、スイングに少なからず影響があることも確かです。まだ、本調子とまではいきませんが、今回目標だった全米プロシニアでの貴重な経験を通じて、プロゴルファーとしての新しい目標も出来ました。ランガーさんとの練習ラウンドから、それとなく一緒のテーブルで食事したりと、トッププレーヤーであるべき姿も見られましたね。また来年も出場するために、日本でやるべきことをこなしていこうと思います」と田村は、笑顔を見せた。
田村のゴルフは、この経験によって、さらに充実したゲームをこれから見せてくれるに違いない。