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【全米プロシニア・3R】田村にとってシニアメジャーに必要なものは「強い気持ち」と「体力」

2017年05月28日


田村尚之(52)は、落ち着かない一夜を迎えた。

米シニアメジャーデビューの初日は2アンダー、2日目は6オーバーを叩き、通算4オーバー。サスペンデッドで夜を迎え、自分のスコアが、予選通過ラインの内側なのか、あるいは外側なのかが判明しない。だから、27日は、早朝からコースで待機。すべての選手が、予選ラウンドをこなし終えるまで待つしかなかった。朝9時を過ぎたあたりで、4オーバーまでが予選通過ラインに入ったという吉報を受けた。待った甲斐があった。ギリギリではあるが、予選通過を果たしたのだった。

「とりあえず、4日間プレーさせてもらえて、有り難いことです。あとは精一杯自分のプレーで挑戦してきます」と、安堵の表情みせ、気持ちの切り替えを終えたあと、第3ラウンドのスタートに向かった。

11番パー4をボギー発進としてからは、1バーディ3ボギーが加わった。スコアを3つ落とし、トータル7オーバー、第3ラウンドの順位は71位。

「ほんとうは気持ちよくやりたいですよね。だけど、パッティングが思うように打てなくて、パーを守るゴルフになりました。4日間、技術的なものに加えて、強い気持ちと体力が必要なのが、このシニアメジャーだとわかりました」と田村は感想を話した。

2007年の43歳の時に、田村は日本アマ決勝で小林伸太郎選手に敗れた後、肉体改造を決意し、それからトレーニングを始めた。日本アマのタイトルを獲得するという目標をたてて、田村は5年間必死でトレーニングを続けた。目標を達成するべく、自分に課したトレーニングの厳しい日々が、この第3ラウンドを通じて、思い出されてきた。


「世界のトッププロを目の当たりにして、サスペンデッドがあっても冷静な姿勢だったり、体格ひとつとっても、近くで見ると鍛えられているのが良くわかります。トッププロとのラウンドを通じて、インパクトの感覚なんかは、さほど(自分と)変わりないようにも感じることもあります。あとは、体力勝負。毎日いろんなことが起こる中、4日間、きっちりプレーをやりたいですからね。また、あのときのような厳しいトレーニングを始めて、世界の試合で戦える準備を始めてみようかと」。


全米プロシニア出場という目標を達成した田村は、今度は、日本や世界で、息の長い選手として活躍することを新しい目標に加えた。