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【全米プロシニア・1R】初日2アンダーでアメリカデビューを飾った田村

2017年05月26日


プロ入り後、アメリカでトーナメントに出場するのは、田村尚之(52)にとって、初めてのことだ。それがまさか、メジャー大会の全米プロシニアとなるとは、本人も予想外のことだという。

しかし7年前、ゴルフの仕事で渡米した際に、初めてゴルフをしたのが、なんとオーガスタ・ナショナルという強運の持ち主。今回はプロという立場で、田村はトランプ・ナショナルをプレーしている。この2つのアメリカのコースの共通点は「まさしくメジャーチャンピオンたるコース」だということだ。

「プロになってから、実質3年なんです。こうやって、素晴らしいコースの試合に出させてもらえることは夢のようです。オーガスタ・ナショナルをプレーした7年前には、プロゴルファーになるだなんて、考えてもいなかったですからね。アメリカでのプロ初戦。まずはアンダーパーで回れてほっとしています。上出来です。すべての感覚をつかわなくてはならないメジャーにふさわしい、チャンピオンコースなんだと思います」と、緊張の初日を終えて、安堵の笑みがこぼれた。

田村は「昨夜は大雨が降ったようですから、グランドもぬかるんでいましたし、プリファードライが適用されました。クラブが抜けたり、はねたりと、予測しないことがありましたが、我慢してやるしかないと。だから安全をまもりましたね。(プリファードライが適用される)フェアウェイでも、芝に順目、逆目がありました。だから、こういう時こそ、慎重に処置を適用しないとと思います」と振り返る。

ホールアウトしてからしばらくして、昨日一緒に練習ラウンドをしたB・ランガーがクラブハウスにやってきた。「どうだった?」と聞かれ、「2つ」(2アンダー、70)と田村は自分のスコアを伝えた。ランガーは「グッド」と微笑んでくれた。田村は、何か強い力をもらった気がした。田村のゴルフは、耐え忍んで、我慢して、粘って粘ってスコアをつくりにいくタイプだ。それは、誰もが苦しむメジャー仕様のコースに向いているのかもしれない。

この日、フェアウエイキープ率が100パーセント。一度も、ラフに入れていない。さらに4バーディ、2ボギーと、パッティングも悪くない。

「あと3日。同じようなゴルフを続けたい」と、田村は、顔を引き締めた。