プロの部では、初日3アンダー5位スタートの横尾要が、1イーグル5バーディ1ボギーの66をマークし、通算9アンダーで首位に浮上。さらに1打差2位スタートの今平周吾が、4つスコアをのばしてトータル9アンダーとして首位に並んだ。勝負は18番ホールでのプレーオフ決戦へ。1ホール目、今平、横尾共に2打目がガードバンカーへ。今平のバンカーショットは、寄せきれずピン手前10メートル以上残してしまった。一方で横尾のショットは、ピンまで約3メートルの距離にしっかりと寄せた。横尾はそのバーディパットを見事に沈めて、大会初優勝を飾った。ツアーでは2006年ダイアモンドカップ以来の優勝となり、本人も家族の前での祝杯に「嬉しい!!」と顔をほころばせた。
「嬉しい」理由は、もうひとつあった。横尾がゴルフをはじめたきっかけは「青木功プロへの憧れ」だった。その憧れの青木プロの大会に参加させてもらい、そして今回の優勝が叶ったのだ。さらに、麻倉ゴルフ倶楽部で練習も重ねたことも、横尾の優勝に有利に働いたようだった。
「レジェンドチャリティには8回連続で、8回出場させてもらっていますが、著名人やアマチュアの方とも長い付き合いをさせていただいている方が多くて、嬉しい限りです。最後のプレーオフのときも、舘さんが『頑張れー!』と応援してくれたり、先輩プロたちも『よし、今平にプレッシャーをかけにいこう!』とみんなで言ってくれたりね(笑)」と、横尾は大会の参加回数を重ねる毎に、人の輪が大きく広がっていくことを実感していた。
横尾は、今月のチャレンジツアーに出場予定だという。「『もうシニアですか?』とよく言われますが、今年7月で45歳ですから、まだあと5年(笑)。もう一度、レギュラーツアーで頑張りたい。今回のレジェンドチャリティでの優勝をきっかけにしていければいいです。応援をしてくれているたくさんの人の期待に応えたい」と、復調に向けて新たなスタートを切った様子だった。
著名人の部では、恵俊彰さんが6アンダーで優勝を決めた。「レジェンドチャリティは3年連続5回出場していますが、本当に嬉しい優勝です!以前、この大会が終わった後に、バンカーショットの練習をずっとしていたんですね。その様子をみていた青木プロが来てくれて、直接レッスンしてくれたんです。そしたら、中島プロが『そのおじさんのいうことをきいちゃだめだよ(笑)』と、今度は中島プロからレッスンを受けて。その後、倉本プロからも『僕のレッスンは?』とおっしゃってくださって。もう、レジェンドのみなさんが親身にゴルフを教えてくれるんですよ。ゴルフには垣根が無いんですね」と、楽しいエピソードを話してくれた。
麻倉ゴルフ倶楽部のメンバーでもある恵さんは、年に10回くらいプレーを楽しんでいるという。「同倶楽部メンバーのえなりかずきさんと、先々週一緒にラウンドして、良さそうなクラブを打たせてもらったんです。同じシャフトを見つけて、使うことにしました。やっぱりクラブとの出会いってあるんですね。そして、ペアリングにも恵まれました」と感謝しきりだった。
8、9回と回数を重ねる度に、チャリティひとつひとつの活動成果が浸透してきた。節目となる10回目の開催に向けて、またチャリティプロアマが新しく動き始める。