「今日は初日なので様子見というか、安全運転のゴルフを心掛けました。ピン位置に関わらずグリーンの真ん中をターゲットにしてプレーしたのですが、ショートパットを2回外してしまったのが誤算でしたね」
スコアカード提出後、流れ落ちる汗を拭いながら、第1ラウンドのゴルフを振り返ったのは、今最終プロテスト出場者151人中、最高齢63歳の徳永雅洋。50歳を迎えてからシニア認定プロとなり、その後、ティーチングプロの資格を得ていた。
今年4月に栃木県の太平洋クラブ益子PGAコースで行われたティーチングプロ・プロテスト出場者選考会。上位3選手には最終プロテストの出場資格が与えられる。「毎年、選考会に出場していたのですが、ベスト3には入ることが出来ずにいたのです。今年ようやく3アンダーのトップでその枠内に食い込めました。せっかくのチャンスですから、何としてでも生かしたいと思っています」と徳永。1、2ラウンド目は無理にピンを狙わず、3、4ラウンド目に攻撃ゴルフに転じる構想を持っていた。
「まるで全英オープンでプレーしているみたいでした。晴天から急に風が吹き出し、スコールのように強い雨が降って来たと思ったら、すぐに雨が上がる。それが2度も3度も繰り返しましたからね。全英オープンには出場したことはありませんけどね(笑)」
安全運転ゴルフの結果は1バーディー・3ボギー。60位タイの成績。「パット数が前半17、後半18の計35.これでは好スコアになりませんよね。アクセルを踏まないゴルフでしたが、明日はちょっとアクセルを踏んで、残り2日間はアクセル全開で臨みます。どうせならトップ合格したいですからね」。
徳永は老獪な戦術と戦略で、頂点獲りに照準を定めている。