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トーナメントプレーヤー

<プロテストFR>伊東先生が9オーバーで合格し手にした「トーナメントプロ」の称号

2017年09月08日
伊東 (2)

 資格認定プロテスト受験は今回で8回目、最終プロテストに進んだのは4回目の伊東諭史選手(33歳・司商会)は、PGAティーチングプロのライセンスは取得しており、今年4月から兵庫県の東急グランドオークゴルフクラブでアカデミーを開講し、60人の生徒を抱える。ジュニア生徒は10人を数え、全国レベルの選手もいる。生徒からは「先生」「コーチ」「プロ」と様々な呼ばれ方をしているという。

 生徒の手前、無様なプレーはできない。これまでとは少し違った気持ちで最終プロテスト会場へやって来た。何度も練習ラウンドをしたが、アンダーパーのスコアが出ない。難攻不落の片山津GCの洗礼を受けた。案の定、73・74・75のスコアで通算6オーバー・25位タイで最終ラウンドを迎える。

「ピン位置が厳しく、風も吹いていたので合格ラインは10オーバーだと想定しました」。4打の貯金がある。そう思えばプレッシャーも軽減できる。しかし、アウトスタートの1番ホール早々にシャンクが飛び出してのボギー発進。バーディーを奪えず、前半2オーバーで折り返し、その後もボギーが続く。15番ホールでこの日初のバーディーを奪取し、16番ホールでもバーディーパットをねじ込む。2オーバーで最終18番ホールに漕ぎ着けた。「ドライバーショットが目の前の木に当たってしまったんです。最悪でもボギーで上がって通算9オーバーで上がる。上がるしかない。生徒たちの顔を過ぎりました」。

伊東

 歯を食いしばって放った3番ウッドのショットは、花道に噛り付いた。3打目で3メートルに寄せたものの、パーパットは外れ、ボギーでフィニッシュ。75に終わり、通算9オーバー。合格ラインが通算11オーバーまで下がったことで、結果的に余裕の合格となった。「通算10オーバーが合格ラインと想定してラウンドしたのが奏功しました。読みが良い方に当たって良かったです」と伊東選手は目尻を下げっぱなしだった。

 この合格で4つ目の呼称「トーナメントプロ」を得た。生徒からは、そう読んでもらえた時、難関突破の実感が沸いて来るはずだ。 

(PGAオフィシャルライター 伝昌夫)