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〔TCP選手権・News〕朝から波乱続きの一日だった伊東は、ぜったいに負けない気持ちで最終日を戦う

2016年11月01日
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朝、アプローチ練習を終えて、10番スタートに向かう途中だった。伊東諭史(32歳・A級)は、練習場の見えない茂みにあった窪みに足を取られて、右足首を強く捻ってしまった。スタート直前で、だんだん痛みも出てきて「ちょっとやばいかもしれない」と、不安がよぎった。それでも、この大会は、ティーチングプロ活動の集大成ということもあり、棄権だけは絶対にしたくなかった。

「まさかスタート直前に、こんなことがと思ったのですが、ズキズキと痛みだしたので・・・固めのテーピングをして、痛み止めを飲んでスタートしました」と、伊東は話す。10番パー5のスタートホール。ティーショットはなんとか打てたものの、右足をかばって打つため、フィニッシュがとれず、いつもの距離が出なかった。セカンドショットは、1番手上げてクリークで打った。グリーン手前まで運び、アプローチを4メートルにつけて、バーディ発進。前半は、15番、16番で連続バーディを重ね3アンダーでターン。伊東自身も、「思うような自分のゴルフができてないのに、スコアがいいというのはなんででしょうね(笑)」と不思議がる。

後半に入ると、負傷した足の痛みも出てきて、一打一打が必死だった。ボギー、バーディ、ボギー、バーディと苦しい展開が続いた。痛みに耐えた苦しいラウンドを終えてみたら、7バーディ3ボギーの68をマークし、4アンダーで2位と好位置についた。怪我の功名とまでは言わないが、伊東本人も「出来すぎです!」というほどの、波乱な一日となった。

 

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「今年はこのステージまで来れたことを振り返ると、絶対にあきらめるわけには行かないんです。だから、明日は明日でしっかりとやるだけです。去年は不甲斐ない成績で終えたことをずっと後悔していたので、どうしても、リベンジを果たしたいんです」と、伊東は強い意志がある。

今朝は嬉しい知らせもあった。伊東が、10歳からゴルフをみているジュニアゴルファーが、「注目の選手」として、ゴルフ雑誌に取り上げられていた。「ジュニアの生徒たちが、どんどん成長してくれて、嬉しいですよ!最年少は6歳から、最高齢が78歳まで、ゴルフ未経験者から上級者まで、たくさんのレッスン活動が本当に楽しいです。上達して喜んでもらえる姿が、力になります」と、伊東は笑顔を見せる。たくさんのレッスン生の喜ぶ顔を思っても、今年の戦いをあきらめるわけにいかない。

「最後まで、精一杯やります!」と、伊東は元気よく言い切った。