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シニアツアー

<福岡シニア・1R>風が吹けば台湾出身の汪德昌が本領を発揮する

2016年11月09日

 シニアツアー後半戦に向けて、母国・台湾で練習を積んでいた。ショットが復調したもものの、それと引き換えに汪德昌は左ひじを痛めてしまった。いまだ完治はせず、ラウンドや練習後には左ひじ痛のケアを最優先させている。

「台湾の練習場は人工マットの下がコンクリートで硬い。そのお陰で肘を痛めてしまったんだよ。それに比べて日本のゴルフ環境は素晴らしい。練習場もコースも整備されていて、気持ちよくボールが打てるし、体を痛めることもないよね」

今季の汪はスターツシニアでの2位タイがベスト成績。ベストテン入り3回を果たし、賞金ランキング10位。すでに来季の賞金シードを確定させている。

ツアー秋の陣である日本シニアオープン14位、日本プロシニア選手権7位タイ、セブンヒルズカップ11位タイ、富士フイルムシニア選手権41位タイと安定した成績を積み上げている。

「今日は冷たい風が吹いたけれど、気持ちよくプレーできた。10番ホールはカラーから11ヤードを、15番ホールでは28ヤードをチップインしたんだよ。4バーディー・1ボギー(3位タイ)。明日もこの調子で5位以内に入れれば嬉しいね。優勝?それには運が必要だよね」

 天候は晴れ、気温16・7度。北向き5・9メートルの風が吹いた初日、出場選手96人中、アンダーパースコアをマークしたのは13選手。この数字はコンディションの厳しさを物語るが「僕は風の中でのラウンドが苦にならない。台湾では当たり前だからね。だから、低い球を打つのが得意だし、好きなんだ」と汪は風ゴルフを喜んでいる。

 最終日も風が強まれば、その風が汪に優勝のラッキーを運んでくれるのかも知れない。