1番スタートからのフロントナインを3バーディー・1ボギー。秋葉真一はスコアを二つ伸ばしてバックナインに向かった。12番パー3ホールのティーショットがダフリ気味の当たりになったものの、パーセーブが出来た。悪い予感が過ぎる。
それでもドライバーショットは相変わらず安定してフェアウエイをキャッチしている。ライの良いポジションからグリーンを狙える。13番パー5ホール。フェアウエイからの第2打で3番アイアンを手にした。前ホールでのダフリを警戒したわけではないが、今度は定めたショットラインよりも左方向へボールが飛び出して行った。「ダフリ、引っ掛けと許容範囲内ながらミスショットが飛び出してしまったんです。もしかして下半身が止まってしまっているのではないかと思いつ来ました。その3番アイアンショット以降は、積極的に下半身を動かす意識をもってスイングすることに徹したんです。そうしたら15、16番ホールでアイアンショットがピン絡んでくれて、さらにスコアを伸ばすことが出来ました今日は風も弱かったから」と秋葉。
自身にとって最終ホールであり、難ホールの18番パー4ホールを迎えた際には「ボギーでもOK」と開き直って臨んだ。「1打目をホール左サイドに運べばグリーンまで距離が残るし、フェアウエイ右サイドが最短ルートでも、その右にはOBが控えている。今日は何とかフェアウエイ中央を捕えられましたが、それでも残り180ヤード、5番アイアンを選択したほどタフなホールです。何とかパーセーブできたのは大きいかな」
謙虚な姿勢が奏功した。ラウンド中にスイングの「ほつれ」に気づき、それを素早く修復しての5アンダーフィニッシュで秋葉は2位タイの好位置に着けた。
「明日(最終日)もティーショットがカギになりますが、僕の場合は下半身の動きも重要になりますね」とV奪取のポイントをすでに心得ている。自身初の年間2勝目達成に準備は万端だ。