「ディフェンディングチャンピオンだからね、ひとつ義務を果たせたかな」と、ホールアウト後、室田はホッと肩をなでおろした。1ダブルボギーもあった内容だが、1イーグル5バーディと5つスコアを伸ばし、首位グループに名前を載せてきたあたりは、キング・オブ・シニアの存在を、堂々と示した。
室田は、先週の全米シニアオープンに出場し、大会最終日のサスペンデッドの影響を受け、今週水曜に帰国した。木曜のプロアマ戦にも参加し、この夏も連戦続きである。
「調子がけっしていいわけじゃないんだよ。今年は練習中にいろいろなことやりすぎて、ちょっとわからなくなってるんだよ。(今年は)レギュラーでも、これだけ予選落ちしたら、さすがに落ち込む。だから、今朝は『いいやっ』て気持ちで、開き直ってスタートした。もうね、『やってやる』『やるしかない!』って思ってるのよ」と室田は笑った。
明日はファンケルクラシック4連覇がかかり、プレッシャーも期待も大きくかかる。「優勝争いまで残れて、安心したよ。自分をほめたいくらい(笑)」と、室田。この第2ラウンドを終え、ようやくファンケルクラシックのスタート位置についたところだ。首位に並ぶ4名のうち、ファンケルクラシックの勝ち方を知っているのは、室田と三好の2人。
「自分の実力はわかっているから」という室田の言葉に、明るい希望が見えていたのかもしれない。