「この大会で勝つことが、シニア賞金王タイトルに結びつくし、ツアー秋の陣に向けても弾みが着く大事なトーナメントだと思っている」。
白浜育男は、そんな考えを持ってティーオフし、6バーディー・2ボギー68をマーク。首位と1打差の4アンダー・3位タイの好発進を切った。6つのバーディーパットは、3メートル未満とショットの切れがスコアにつながった。
「(バックナインに入ってからは)風が強まり、巻くこともあって距離とクラブ選択に悩んだホールはボギー。それが悔やまれるし、取りこぼしもあったし…」と白浜。あと2ストロークはスコアを伸ばせたと振り返った。
後悔というほどではなく「地道にスコアメイクをし、貪欲なプレーが出来た結果です。ゴルフの内容はそれほど良くはありませんが、気持ちで(スコアを)作れました。この積み重ねで(優勝の)チャンスを迎えられればね」。強さを感じさせるコメントを白浜は口にした。
国内シニアツアーでは14年のアサヒ緑健カップTVQシニア以来、勝利の美酒から遠ざかっている。だが、2011年から韓国チャンピオンズツアーに参戦し、14年KPGシニアオープンで2位となり、シード権を獲得。15年KPGA Champions Tour 3rd Tournamentで優勝を挙げている。今年も同ツアー3試合に出場。本大会前週に行われたLLumar KPGA シニア選手権では優勝争いを演じた。金鐘徳に軍配が上がり、7位に終わったが「結果はともかく、優勝を争いに加わり、戦えたことが自信につながっていると思う。何よりも試合勘を保てているのが大きい」と白浜。その好調さを携えての帰国参戦で、早速好スタートを切った。貪欲さを身にまとった白浜が残り2日間でどんなプレーを演じるのか、注目したい。