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シニアツアー

〈1R〉 3年ぶりに復活させたパターで、高見が4年ぶりの復活優勝に前進

2016年07月30日

「凄いよ、長いのも短いのも打てば入るんだから」。スコア提出所の椅子に座るなり、驚きの声を上げたのは友利勝良だ。スコアカードを確認しながら、そんな言葉を友利に言わせたのは1番ホールスタート・1番組で一緒にラウンドした高見和宏。「最高のグリーンだね」とニコニコ顔だ。前半35、後半32の5アンダー67、2位タイでのフィニッシュ。

「いつもは曲がらないドライバ―ショットがスタートホールから曲がりっぱなし。でも、1番ホールは5メートルのパーパットが入ってくれて、2番ホールは30センチのOKバーディー。4番ホールでOBが出たけど、それからはドライバーショットの曲がりも落ち着いたし、とにかくパットがポコポコ入ってくれました」と高見は振り返った。

 パットが打ちきれず、ショートしてしまうケースが多かったことから、愛用パターを封印し、お蔵入りしていたパターを3年ぶりに持ち出して大会に臨んだ。

 そのパターはヘッドの後方側にシャフトが装着されたユニークな形状で、シャフト軸よりもフェース面が前方に位置するため、ハンドファーストに構えやすい。また、通常パターよりもフォロースルーが出しやすいため、ショートしにくくなる効果があるという。

「去年(大会最終日)は崎山(武志)がハーフ29で、僕は38。ハーフで9打も違うのか!という思いを味わいましたからね。今日はホント、パットとパターのお蔭です」。

 3年ぶりに使おうと思ったパターのヘッドカバーは経年劣化でボロボロだった。

「カミさんにパターカバーを作ってよと頼んだ手前、パターを使わないわけにはいかなくなって。崎山も好スコアを出しているようだし、最終日は(昨年同様)同じ組で回ってリベンジしたいですね。どうせ、崎山は6アンダーで上がってこなければだけどね」。

 高見は取材インタビュー時点で首位。クラブハウスリーダーとなったが、その後、崎山は5アンダー、鈴木亨が8アンダーでフィニッシュ。この3人が最終日最終組で覇を争う。真夏の熱さよりも暑い戦いが六甲で繰り広げられるのだ。12年以来の4年ぶり、通算3勝目を高見が飾れるか。復活Vなるか。