久保勝美(53)がアウトのトップスタートで一時通算11アンダーにスコアを伸ばしてトップに立ち、大会を盛り上げた。スタート1番でOKバーディーを奪ってから快進撃。3番で「手前15メートルぐらいのが入っちゃって、そこから乗りましたね」と、6番まで4連続バーディー。9番パー5では残り231ヤードの第2打を左5メートルにつけてイーグルを奪い、アウトを「自己最高」という29で回った。2アンダースタートからリーダーボードを駆け上がって首位に。11番パー5では194ヤードの第2打を5アイアンで50センチにつけるOKイーグルと、通算11アンダーまで伸ばした。
「刻めばよかったのに、欲が深かったですね」と反省したのが15番のティーショット。左の池に入れてダブルボギーにして快進撃がストップ。16番はアプローチ、パットともショートしてボギーと大逆転の夢は破れた。「やせ馬の先っ走りでしたね」と、ホールアウト直後に苦笑い。今年は開幕前に愛用してきたドライバーのヘッドが割れて「新しいのを試してこの大会で7本目ぐらい。合うのが見つからなくて」と悩み、あまり結果が出せていなかった。ボギーを打たないゴルフをいつも心がけているが、「悪いとつい我慢し切れなくなるんですね。15番みたいに。好調のマージャンだと降りられるのに、ゴルフじゃ降りられない」と、趣味にたとえて笑わせた。
通算8アンダーに終わったが「久々に楽しめました。ドキドキしてやりたかったし、今日はよかったです」と、今後につながる1日になった。「同級生の崎山が勝っているし、一緒にいる秋葉も勝ったんで、オレも頑張らないといけないと思っているんです。一流選手が増やしてくれたツアーを我々が少しは盛り上げていかないと」という。同じウエア契約の崎山、清水洋一のプロ同期3人で2日間、同じ柄のウエアを着てプレーしたのもそんな気持ちからだった。