通算10アンダー首位のP・マークセンを3打差内で追い掛ける選手が9人。混戦で迎えた最終日。シニアツアー初優勝に向かって独走態勢を固めたい最終組のマークセンだったが、2番パー5ホールで痛恨のボギーを叩くと、続く3番パー3ホールでもボギーをとし、首位の座を自ら明け渡してしまった。
最終組の2組前、通算7アンダーでスタートしていた崎山武志はKYOURAKU CUP2016を制し、2試合連続優勝の記録が掛かっていた。前日のラウンド後のインタビューで「シニアツアーのコースセッティングはレギュラーツアーに比べてやさしい。明日は5、6アンダーで優勝できる」と口にしたマークセンの言葉が、追う選手たちを奮起させた。
「連続ボギーを打って、マークセンが9アンダーにスコアを落としたことを速報版で知りました。シニアだって層は厚い。下からスコアを伸ばせば重圧を掛けられる」と崎山は考えた。
崎山と同じ思いを抱いた2位以下の選手たちが、アグレッシブなプレーを展開し始める。フロントナインで秋葉真一が3バーディー・ノーボギーの33、汪徳昌は2バーディー・ノーボギーの34で回り、全選手が13番ホールを終了した時点では秋葉、汪、マークセンが通算11アンダーで首位の座を分け合った。さらに猛追する選手が続出し、一時は通算11アンダー首位に田村尚之、マークセン、崎山も名を連ねて試合は大混戦となった。
そんな首位グループから抜け出したのが崎山。13番ホールからの4連続バーディーで通算12アンダーとし、最終18番パー5ホールでもバーディーパットをねじ込んで7バーディー・1ボギーの66、通算13アンダーでフィニッシュ。クラブハウスリーダーとなって残り2組6選手のプレーを待った。
そして崎山のスコアに追いつく選手は現れず、崎山の逆転優勝と自身2度目の2試合連続Vが決まった。