前半は1バーディー・1ボギーでスコアが思うように伸びずにハーフターン。直後の10番ホールで3メートルのバーディーパットが決まったことで、真板潔のプレーの流れがプラス方向へ変わった。
「8番ホールではボールがカート道で跳ね、グリーン奥のバンカーまで行ってのボギー。9番ホールでは1メートルほどのバーディーパットが外れて、プレーの流れが良くありませんでした。でも後半に入って、理由はわかりませんが、流れが突然良くなったのです。パットがポコポコ入ってくれました」
14、15番ホールでの連続バーディー、最終18番ホールでもバーディーパットを沈めて、後半だけでスコアを4つ伸ばしてフィニッシュ。通算8アンダーで首位とは2打差の2位タイで最終日最終組の席を射止めた。
昨年は左膝を痛めて、思うような成績を挙げられなかったものの、賞金ランキングシードを保持した。テーピングをしたり、痛み止めを服用したりして対応している。宿泊先ホテルに向かう道すがら、コンビニエンスストアでビニール袋詰めのかち割り氷を買い、ホテルに戻ってからは外食に出掛けず、部屋で1時間ほどアイシングの治療を続けている。
「最終日最終組のラウンドは13年のコマツオープン以来ですね。(首位の)マークセンは飛ぶし、パットが入るし、奥田はいい加減打法で自分のゴルフに専念するだろうしね。ですから僕は(左ひざ痛と付き合いながら)そこそこプレーして、チャンスがあれば行きますよ」と無欲をアピールした真板。
実は、シニアツアー初優勝を飾ったのは、最終日最終組でスタートしたコマツオープン。3年前の再現が2勝目達成を導くと心の奥では密かにそう考えている。