前半の9ホール。尾崎直道のスコアカードに、パープレーが続く。初日70の2アンダーで回り、2日目の今日、一気に首位との差を縮めなければならないムービングデー。ところが、肝心のパッティングが、決まってくれない。
「頑張ったんだけどねぇ」と呟きともとれる言葉は、ずっと我慢を強いられるプレーを物語っていた。出だしの1番ホールで、4メートルのバーディパットを外した。その後も、チャンスはあった。9番、パー5は絶好のバーディチャンスだった。「2?3メートルだったかなぁ」と悔しそうに語る。
「振り子の中でやっているので、自分で操作できないから、どうして(工夫・調整)いいのかわからなかった。1日でも、入ってくれる日があれば……そう願っているんだけどね」と言った。
直道は、昨年まで長尺パターを使っていた。もちろん今年も長尺パターだけれど、アンカリングのルール改正で、同じ長尺でも、シャフトを10センチほど短くしてアンカリングしない打ち方に変えている。試行錯誤は、長尺パターを使っていた選手みんなにある。もともとアンカリングしないで長尺パターを使っている選手と、そうでない選手の明暗が、今年、まだ数試合続きそうだ。
直道の我慢強いゴルフに、少しでもご褒美をあげるには、やっぱりバーディ、バーディとラッシュするゴルフである。踏ん張れ、直道!