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シニアツアー

〔第1ラウンド〕ようやく・・・ショットが蘇ってきた髙橋勝成

2016年05月13日

久しぶりに3アンダー、3位タイ発進。と、いったら高橋勝成に怒られそうだが、本人も「いやー、ホントですね。久しぶりにゴルフが噛み合った感じなんですよ。パッティングもイメージ通りだったし、アイアンの距離感も良かった。3アンダーというスコアは、ここ最近のゴルフを考えたら出来過ぎな感じです」と、確かに久しぶりに高橋の笑顔を見た気がする。

それには、大きな理由があった。かれこれ10年以上も前に遡る。

「実は、レギュラー時代に、右の腸腰筋(上半身と下半身を繋ぐ要の筋肉)を痛めて右股関節が動かなくなってしまったんです。それを騙し騙し治療したり、施術してなんとかやっていたんですが、ここ数年、いよいよ動かなくなって、トレーニングどころではなくなったんですよ。右股関節がダメだから、ボールは全部左にヒ引っかかるし、重いシャフトのクラブも持てない。去年あたりまで女性用のシャフトを使ったりして、なおかつ自分でも細工して使ってたんです。それでも、左に引っかかる。もう辛いなんてもんじゃなかったんです。それが、治療を重ねて、今年になってようやく振れるようになり、沖縄で、95グラムぐらいのシャフトで降ってみたら、あ、打てる(笑い)。100グラムも振れる……。ほんと嬉しかったですねぇ」

さらに、昨日、メーカーのスタッフにいろいろ注文して出来立てホヤホヤのクラブを使ったら、ドンピシャ!

ほんとに気持ちいいほどにショットが蘇ったのである。

まだまだ不安材料があるものの、ともかく「当たり前の(スペックの)クラブで振れる嬉しさは、なんとも言えないですねぇ」と、笑顔が耐えなかった。

「なんとか硬いグリーンに対応できた結果ですね。明日は、また、イチから出直しになりますから。今日良かったパッティングをアイアンの距離感が大切になってくると思うけど、今日のこの運をいい方向に持っていけたらいいと思っています」と高橋は、語る。

長い長いトンネルから、ようやく光明が見えた。