NEWS
シニアツアー

【第1ラウンド】7アンダー首位の白石「上出来のプレーでした!」

2016年04月22日

どの選手も口をそろえて「グリーンが、凄く素晴らしい」と絶賛する。それほど状態がいいということだけでなく「ラインを読みきれたら、その通りに入ってくれる」と解説するのは、5アンダー、4位タイで上がった東聡だった。さりとて、金時山に向かう芝目と傾斜が交錯する形状に惑わされることは間違いない。「自信を持って打てば、入る。読みが、ちょっとでも迷い始めると混乱しますね。実によくできているグリーンだと思います。外したら、グリーンのせいにできません(笑い)」といい、4アンダーの9位タイで回った奥田靖己も「面白いコースですね。鳴尾と同じように、妙味のあるコースだと思います」と絶賛する。

この日、1イーグル、6バーディ、1ボギーの7アンダーで首位に立ったのは、白石達哉だった。

「初めてですからね・・・でも素晴らしいコースです!グリーンの状態も良いし……最高でした」と言う白石の圧巻のプレーは、何と言っても17番ホール、430ヤード、パー4でのイーグルだ。

「セカンドの残り145ヤードあったんです。風もあって、最初8番アイアンにしようかと迷ったんですが、奥につけるとパッティングが難しくなるし、9番アイアンで右からフックめに打ったら、手前から、ポーン、ポンというところまでは見えたんですけど、入るところは見えなかったんですけど、3メートルくらい手前に落ちてそのままって感じだと思います」。

白石は、前半2バーディ。自分では、惜しいプレーだったという。「5番のパー5で手前7メートルのイーグルチャンスだったんですけど、イーグル賞がかかっているホールなのでショートしちゃいけないと思ったら、だいぶ強く打っちゃって、3パットでした。(笑)」そんな欲をかいでのバーディ逃しもあってのプレーだったからだ。

しかし後半に入っても、勢いが衰えず11、12、13番と連続バーディ。14番ボギーのあとも16番でバーディ、そして17番のイーグルと繋がった。

昨シーズンは、膝のリハビリで思うようなプレーができなかった。好スコアで優勝争いのチャンスに入れそうでも最終日にスコアを崩してしまうケースが数試合あった。

「去年の1月に膝の手術をしたんですけど、そこの周りをカバーするために筋肉をつけるトレーニングをしていました。去年は3月くらいからしかクラブ握れなかったですからね。何とか経験を生かしてやっています」と、ともかく地道に自分のゴルフをパワーアップしていくしかないシーズンだったという。

明日、最終日の試合展開の鍵は、もちろんパッティングにある。最高のグリーンという選手たちの表現は、読みきれた選手には幸運だし、迷う選手には苦しい展開になるからだ。

「一気に逃げ切るつもりでバーディをどんどん奪取できて選手が勝つんじゃないかな」と、自分自身に言い聞かせているように東聡が語っていた。