「PGAティーチングプロ選手権大会 新宝塚カントリークラブカップ2023」(6,485ヤード/パー71)の第1ラウンド。今年ティーチングプロ会員入りしたばかりで最年少出場の小川真之介(22)が67ストロークをマークし4アンダー単独首位スタート。PGA女性会員6名による「第3回PGAティーチングプロ女子選手権大会」(5,880ヤード/パー71)では女性会員二期生の北添恵理が唯一の1アンダー70ストロークで首位。大会3連覇を狙う高木亜希子とは1打差を着けて最終ラウンドに挑むことになる。
今年のティーチングプロ選手権で最年少22歳、初出場の小川真之介が第1ラウンドを6バーディー・2ボギー、67をマークして首位と好スタートを切った。アウト1番からスタート。ティーショットは左のラフ250ヤード地点へ。セカンドをバンカー手前まで運び、アプローチを下り1メートルにつけてバーディー発進を決める。4番でバーディー、8番をボギーにし、1アンダーでハーフターン。後半は10、11番で連続バーディー奪取。難易度の高い12番ではティーショットが左へ流れ、スタイミーになる木を避けきれずにボギーと後退。しかし諦めることなく15、18番でバーディーを重ね、堂々の4アンダーとスコアを爆発させた。
最年少出場の22歳。ゴルフを初めて10年目の年に、新型コロナ感染症の時代がやってきた。「自分がこれまで取り組んできたゴルフが自由にできなくなったこともあって、ゴルフはどうやって学ぶのか、どうやって教えられてきたのかを1から勉強してみたいと思ったのです」と振り返った。それまで教わっていた個人のレッスンコーチがPGAライセンスを持っていたこともあって、PGAのティーチングプロという職業しか目の前になかった。
1年かけて学ぶ講習会では、人生の先輩でもある年上の人しかいないこともあり「みなさんがリードしてくれて、たくさんのことを教えていただきました」と感謝を示す。「レッスンにおいては、自分だけで解決するのではなく、2者間で問題を捉えることが大事なことでした。その解決策もいろいろな答えがありますが、答えの差異というのをじっくりと埋めていく作業が、ゴルフレッスンには求められることなのだとはっきりわかったのです」と明かしてくれた。「レッスンという仕事はやりがいがあるんですよね。本当に楽しい時間です」と小川は笑顔になる。
ゴルフ歴としては山梨にあるショートコース「殿原倶楽部」で技を磨いた後、ティーチングプロの資格取得を目指し、今年からPGA会員入りを果たしている。6月からは東京の八王子カントリークラブでキャディの仕事を通じて接客のノウハウを学んでいる。「ゴルフの仕事は魅力がありますが、自分の人生プランにおいて、今は何を優先すべきかを考えはじめたところです。レッスン活動もしたいですし、ツアーにも挑戦してみたい。もし、この大会で優勝できたら、新しい目標が生まれるのかもしれませんね」。好奇心旺盛な22歳のティーチングプロは、最終ラウンドに「挑戦」という2文字を掲げ、全力でプレーすることを誓った。