アウトスタートの澤口清人(36・B級)は、2番ホールで洗礼を受けた。50センチのパーパット。高速グリーンに戸惑い、ショートパットを外してしまったのだ。
「グリーンが速くてタッチを合わせよう合わせようと過敏になっていました。タッチが弱いとカップ際でボールが寄れてしまう。パットにビビりながらの前半9ホールでした」と澤口は振り返った。
それでも続く3番ホールでOKバーディーを奪い、一旦、落ち着いたように思われたが、4番ホールで再び3パットを繰り返してしまう。6番ホールでもボギーを打ち、前半は1バーディー・3ボギー38でハーフターンしたのだった。
「次第にタッチが合い出し、ワンピンほどのパーパットが決まってくれたお蔭で、スイングのリズムも良くなって行きました」。後半は3バーディーを奪い、ボギーは無し。パット数は前半19、後半11。グリーンの速さに対応できたことで1アンダーフィニッシュ・4位タイに着けた。
週5回、埼玉県入間市の狭山ゴルフ・クラブでレッスンをし、朝夕の空き時間に練習をしているという。2年ぶり5回目の選手権出場だけに、今回はアプローチ練習とパット練習を重点的に行って来た。「1、2メートルの距離を強化したつもりでしたが、その成果が後半に出たように思います。競技出場はモチベーションも上がりますし、この大会は特にティーチングプロ仲間と様々な情報交換もできるので、とても有意義です。これまでベストテン入りをしたことがないので、ぜひ上位進出したいです。きっと痺れるでしょうね」。
日本一のPGAティーチングプロ決定戦だからこその「痺れ」を楽しめるのが、澤口の喜びでもある。