阿部真太郎(45・TP-B級)が「喉から手が出るほど欲しい」というこのタイトルに、首位スタートで挑む。インスタートの11番で第2打を「ダフって」ボギーが先行した。12、16番のパー5で取り返し、折り返した4番でボギーにしてイーブンとなったが、そこから奮起した。5番パー5で第3打をOKにつけ、6番では「思い通りの攻めで」と4メートルを入れる連続バーディー。終わってみれば2アンダーの首位に立った。
「今日は慎重に行ったのがよかった」という。大会前夜、このコースのグリーンがかつては高麗芝だったと聞き「高麗グリーンだと思って打てばいい」と思ったという。ベントながら芽の強いグリーンに苦しむ選手も多かったが、「高麗の打ち方は知っているので、スピードに注意してやりました」と、この発想の転換がうまくいった。
東京・世田谷区で個人レッスンを中心に活動している。生徒は20人ほど。1996年ごろに「10万円以上した」というビデオカメラを購入し、いち早く「ビデオレッスン」を始めた。「投資は役に立ちました」と振り返る。
「喉から手が出るほど欲しいタイトル」の理由は?「しっかりとした大会で勝つことで、自分のゴルフに自信がつく」と話した。そのためには?「コースは狭いけど、意外と刻むところは少なくて、ドライバーをしっかり打たないといけない。あとは風をしっかり読むこと」を挙げた。
(PGAオフィシャルライター 赤坂厚)