NEWS
競技情報

〔1R〕黒木は直前のリシャフト効果で初日首位スタート

2020年10月06日
wp-kuroki3

 ティーチングプロ日本一のタイトルをかけて124名が戦いに挑む「第22回PGAティーチングプロ選手権大会 ゴルフパートナー杯」の第1ラウンド。名門・飯能の難グリーンに苦しめられる中、2アンダーで藤波尚(46・A)、森本康正(44・TP-B)、黒木隆太郎(34・A)の3名が首位に並んだ。1打差単独4位に尾崎秋彦(37・B)が続く。

 ティーショットを思った地点に運べない。アイアンショットでグリーンを捕らえられない。とにかくショットがバラついた。それでもパーセーブを4ホール続けられたのはパットのお陰だった。「パットで凌げていたので助かりました。でも全ホールというわけには行きませんでしたけどね」。いつもと何かが違う。黒木隆太郎は前半2ボギーで、後半に入った。それでもラウンド中にショットを修正しようとアレコレとチェックは続けていたのだった。

 「アドレス向きを確認したりルーティーンに変化がないかと考えたりして、ようやく気付きました。試合という緊張感から所作すべてが、いつもより性急になっていたんです」。早すぎるリズム・テンポ・タイミング。息を深くし、ゆったりリズムを心掛け始めると、「いつも」に戻り始めた。

wp-kuroki2

 ティーショットはフェアウエイを捕え始め、パーオンショットがピンに絡み出す。5番パー5ホールでは2オンに成功し、イーグルパットをねじ込むことが出来た。前半の2ボギーを帳消しにした。続く6番パー4ではバーディーパットを入れ、アンダーパースコアに突入。インコーススタートの黒木にとって最終ホールとなる9番パー4でもバーディー奪取に成功し、2アンダーでホールアウトした。「17年大会から3年連続出場しながら、最高成績は昨年の36位タイ。いつも第1ラウンドで出遅れるのが最大原因でした。今年は同じ轍を踏まないように練習して来ました」。黒木が重点的に行って来たのがパット練習。手先を使わず、「お腹でパターヘッドを動かすイメージ」のストロークを一年間続けたのだ。それがこの日の前半9ホールで実を結んだとも言えるだろう。

wp-kuroki1

 「パットはまったく問題ありません。実は、練習ラウンドからUSTマミヤのアッタスダァーッスにリシャフトしたら、それが大当たり。ショットが見違え良くなったんです。明日は自分を信じて、自分のゴルフに徹するだけです」。黒木はリシャフト効果が早速スコアに結びついたことを素直に喜ぶ。

 一年かけて作り上げたパットストロークでウイニングパットを決めて見せる。最後は、そう言いたげな顔つきだった。 

(PGAオフィシャルライター 伝昌夫)