「
第25回PGAティーチングプロ選手権大会 新宝塚カントリークラブカップ2023
」が10月24日、25日の2日間、新宝塚カントリークラブ(6,485ヤード/パー71)で開催される。全国から予選会を勝ち抜いた120名が参加し、今年のティーチングプロ日本一を決定する。6名の女性会員による「
第3回PGAティーチングプロ女子選手権大会
」(5,880ヤード/パー71)も同時開催。最終日はUUUMゴルフとコラボしたインターネット中継「
ゴルフM
」で放送予定となっている。
会場である新宝塚カントリークラブから車で30分ほどの距離に住んでいるという、兵庫でレッスン活動中の永通康太(ながどおり・こうた)は、初出場ながら目標に「日本プロ出場」を掲げる31歳だ。
永通は兵庫県にあるチェリーヒルズゴルフクラブで22歳から研修生として腕を磨いてきたが、27歳でプロへの道を諦めた経緯がある。その後サラリーマンとして建設現場で働いていたが「ゴルフに携わる仕事がしたい」と、1年後にはトーナメントプロの帯同キャディとして活動。レギュラーツアーの雰囲気やレベルを味わう中で「もう一度プロの世界を味わいたい」と一念発起。ツアーキャディーとして転戦するスケジュールを縫って、ティーチングプロに応募し、講習会受講資格を獲得。帯同させてもらっているプロにも迷惑をかけたくないと、講習会では再テストも補修も受けず、ストレートにティーチングプロ合格を果たすことができた優等生でもある。
とはいえ、ティーチングプロの資格だけではツアー挑戦の道のりは険しいのが実情。永通は「ゴルフを再開したのは、やっぱりゴルフ好きだという気持ちが強かった。ゴルフができることは当たり前じゃないんです。こうやってゴルフができること、ゴルフの仕事ができることに感謝するようになりました」と新しい気づきもある。現在はティーチングプロとしてフリーで30人ほどのレッスンに携わりながら、チャンスがあればツアーに挑戦を続ける多忙な日々を送っている。
新宝塚カントリークラブのコース攻略にも余念がない様子だ。「メンテナンスも素晴らしい上、グリーンが速くて硬いですよね。コースはトリッキーなホールもありますが、ティーショットはまずフェアウェイに置くことで、マネジメントしやすくする。得意クラブはサンドウェッジなので、ショートゲーム含めてきっちりと勝負をしたい」と選手権本番を見据えている。
優勝者には「ティーチングプロ日本一」というタイトルに加え「賞金100万円」と「日本プロ出場資格」が付与されるのも大きな魅力。永通にとって、一度は諦めたレギュラーツアー。今回は自分でチャンスをつかみ取りにいく準備が整ったようである。