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シニアツアー

〔大会前日〕ツアー競技委員と選手の二足のわらじを履いた古山の挑戦

2017年10月04日
furuyama

長男の立樹(りつき)さんを帯同キャディーにコースへやって来た。21年ぶりにツアーのティーに立つ。古山聡、53歳。現在はJGTOツアーの競技委員として全国各地を転戦している。かつてはレギュラーツアーで戦っていた一プレーヤーが、シニアプロとしてシニアツアーの日本一決定戦に出場するのだ。

 1996年のペプシ宇部興産トーナメント以来、ツアーへの出場を決断したのは2年前のことだった。シャフトメーカー社員でツアーレップとしてツアー転戦をしている高橋雅也さんが日本オープンの予選ラウンドを通過。本戦4日間を戦い抜いたのが、そもそものきっかけとなったという。

「社会人として働きながらでも日本オープンに出場し、しかも予選を通過できるんだなと思ったのです。それを機に、実は2年前のシニア予選会に挑戦しました。2カ月くらいしか練習しない中、3打差で本戦の出場権を逃したんですよ。頑張れば本戦に出場できるかもしれないって思ってしまったんですよ」。

 大好きだった晩酌を止め、代わりにトレーニングを開始した。無駄な贅肉は落ち、体は引き締まり出した。「(体重が減った分)飛距離は250ヤード目安ですよ。それでもシニアツアー予選会をまさかの通過でした。(仕事場の)ツアーでプラヤド・マークセンに日本プロシニア出場がもし決まったら、一緒に回ろうと口約束していたのですが、本当に実現するとはね(笑)」

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 火曜日の練習日、コースへ出掛けるとマークセンと遭遇し、一緒にラウンドした。マッチプレー形式でプレーしたという。

「前半は1ダウンで折り返し、最終18番パー5ではマークセンがツーオンしたけれども、3パット。僕は3打目でピン側50センチに付けてバーディー。マッチイーブンで終えました。とは言ってもドライバーショットは平均して50~60ヤードも離される。マークセンのクリーク(5W)と僕のドライバーが同じぐらいの飛距離でしたよ(苦笑)」。

 目指すは4日間プレー。予選通過が絶対条件だ。「最終日、マッチプレーの決着を着けようと思っているんです」。それが古山の新たな願いに加わった。

(PGAオフィシャルライター 伝昌夫)