川岸良兼(51)が4アンダー68で首位に1打差2位と好スタートを切った。「今日はパッティングがよかった。パーパットを全部入れた。もうピンチだらけ。どうしたんだってぐらい、パターが入った」と、一気にまくし立てた。
4バーディー、ボギーなしだったが、本人が言うように大きなピンチもあった。11番パー3では右の深いラフに入れて、ロブショットが飛ばず6メートルのパーパットを入れた。14番でもグリーン右ラフに入れ、今度はロブショットが飛び過ぎてピンを8メートルオーバー。「絶対ボギーだと思った」のが入った。最終18番パー5で10メートルに2オンして寄せきれなかったが、1.5メートルを入れてバーディーフィニッシュした。
日本タイトルとあって「朝イチ(1番パー5)でフェアウエーの真ん中からパー。あわてんぼうになった。日本タイトルのドキドキ感があった」という。2週間試合がなかったことも少し気持ちを不安にさせたという。ただ、その休みの間に、師匠の尾崎将司の練習場にいってアドバイスを受けてきた。「台風でものが飛んでましたけど。ジャンボさんに忘れられないようにしないと」と、律儀に顔を見せに通っているという。
好位置につけて「パットがいいんで楽しみです」。よくなった要因は?「2年前にバックスイングがインに上がるのを直すのに苦しんでそれを克服したから」と明かした。「あの時は『ゴルフやめたい』って、叫んでましたから」。残り3日間、苦しみを乗り越えたパッティングの出来がカギになる。