「日本プロゴルフシニア選手権大会 住友商事・サミットカップ」の第2ラウンドは白潟英純(53)が9バーディー2ボギーのベストスコアタイの65ストロークをマークし、通算12アンダーで単独首位に浮上した。2位には塚田好宣(50)が2打差の通算10アンダー、3位にはT・ウィラチャン(52)が通算9アンダーで続いている。
145ストローク(1オーバー)50位タイまでの63名が決勝ラウンドに進出した。尚、台風19号の接近に伴い、12日の競技は中止になり、本大会は54ホールでの実施予定となる。
シニアルーキー塚田好宣(50)が、初出場で日本タイトル奪取のチャンスをつかんだ。最終18番パー5で第2打をグリーン手前に運び、アプローチで寄せてバーディーで終えた。通算10アンダー2位とし、首位白潟に2打差とする貴重なバーディーになった。
午前組の白潟が12アンダーに伸ばしたことを知ってスタートした。「12アンダーにはいかないなと思いました。できれば2けた。(同組の)マークセンとかも二けたには行くと思ったので」という。4アンダーからスタート、1番パー5で第2打をバンカーから1メートルに寄せてバーディーを奪う。7番で3メートル、8番で1メートルの連続バーディーで折り返した10番。「20ヤードぐらいのパットが入ったのでびっくりした」と、3連続になった。
12番で5メートルを入れ、15、16番では「グリーンを外して2メートルぐらいのパーパットを入れた」と、ピンチをしのいだのが、最終ホールのバーディーにつながった。雨が降るコンディションでボギーなしは出場116人中4人。トップ10では塚田だけだった。
前日はショットの調子が今一つ上がらなかった。「練習場がつま先下がりだったんです。つま先下がりや上がりの練習場で打つとだめなんです」と、この日はアプローチとパッティング練習だけで、ショットの練習はせずにスタートした。それが功を奏した?「今日ショットはまあまあよかった」と振り返る。断続的に降る雨も気にしなかった。1度目の降りでは8、10番でバーディー、2度目の降りでも18番でバーディーを奪った。
台風19号の影響を考慮して12日土曜日のラウンドが中止になった。9月に大きな被害をもたらした台風15号と同じようなルートで来ている。千葉県山武市在住で、15号では3日間停電し、コマツオープン出場に交通網の被害で電車を乗り継いで東京に出て、2日がかりで石川県小松市に着いた経験をしている。「15号の時は家の近くの木が倒れたりしていたので、今回も心配なんですけど、帰ったら戻ってこられない。うちではランタンとか買っていました」と話した。
「今週は楽しみです。シード権を取りたいので、なるべく上位で」と控えめ。日本プロシニアに勝つと3年間のシード権が与えられるが。「そうなんですか。それっていいな。やる気出てきました」と笑った。
休みになった12日の過ごし方は?「ホテルの前が健康ランドなので、開いてたらマッサージとかお風呂とか。酒を飲みすぎないように気をつけます」。デビュー年での日本プロシニア制覇へ、ぜひ気をつけたい。
(オフィシャルライター・赤坂厚)