「第59回日本プロゴルフシニア選手権住友商事・サミットカップ」が8日から4日間、茨城・サミットGCで開催される。今年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、初めて無観客で行われる。今大会には藤田寛之(51)が初参戦。前日7日の練習ラウンドでは、師匠の芹澤信雄(60)らと回り、日本タイトルを目指す。
「ここにいるメンバーが年上の方々なので、レギュラーと比べると、一番年上から一番年下になるという温度差というか、ギャップを感じますね。30年前にタイムスリップした感じですね。いじられるし」と、藤田は笑った。
昨年シニアの年齢に達したが、賞金シードを持つレギュラーツアー出場を基本にしている。今季はコロナ禍で国内ではまだ1試合しか開催されていない。「夏ぐらいまでは試合が延び延びになって、何のためにやっているのか、モチベーションを維持するのが難しくなった。1年間試合をやらないというのはブレーキになると思いました」という。7月からシニアツアーの開催が始まり、8月にマルハンカップ太平洋クラブシニア、10月の日本シニアオープンで「シニアツアーデビュー」したのもそんな思いがあったから。
初戦のマルハンシニアでは第1ラウンドで首位に立ったが3位に終わった。「いい出だしでしたけど、優勝は出来なかった。そのあたりは試合をこなしていなかったこともあって、自分自身のゴルフのコンディションがうまく出来ていなかったですね。サクッと行きたいところだけど、行けてないことが自分の中でも心残りかな」と振り返る。
練習ラウンドを終えたコースの印象は「アンジュレーションがあって、レイアウトが良くて、景色がきれい」といい「フェアウェイは絞ってあったし、ポイントに打っていかないと。グリーンの大きさ、アンジュレーションは久々の気がします」と話した。
師匠と同じ土俵で戦えることはどう感じる?「シニアツアーに行かれたときに『もう芹沢さんシニアツアーですか?』と言ってから、自分がシニアツアーに入るまでの時間が早かった。こうして一緒に出ることになって、同じホテル、ご飯も一緒にして、練習ラウンドもして、本当に居心地がいいですね」と、レギュラーとは違う雰囲気を味わっている。
「今、ショットが全然うまく行ってなくて、まとまっていないというか、ボールが散るんですよね。今日は芹澤プロに1つアドバイスをいただいた。あすから生かしながら自分なりにやってみようと思います」。日本タイトルは、日本シリーズで3勝を挙げている。日本タイトルへの思いは?「プロならだれでも名前を残したい。手が届く位置で頑張れたら」。手ごたえはありそうだ。
(オフィシャルライター・赤坂厚)