予選ラウンドを終了して、6オーバーまでの63人が決勝ラウンドに進出した。天候の運不運で明暗がくっきりと分かれたのは珍しい。
第2ラウンドを終えて、通算アンダーパーをマークしたのは、首位の8アンダー比嘉勉ら10人で、すべて第1ラウンド午後、第2ラウンド午前にスタートしている。逆に、午前、午後の順でラウンドした半数の選手の中で一番よかったのが通算イーブンパーの5人。予選通過者63人中40人、約3分の2が午後・午前と2日間回った選手たちだった。というのも、第1ラウンドでは午前は風雨、午後に和らいで徐々に雨が上がった。第2ラウンドは午前曇り、午後組がスタートするころから激しい風雨になった。天気の差がはっきりとでた2日間だった。
この日午後にスタートした選手たちは、ずぶぬれで上がってくると一様に「ついていなかった」とこぼす。
通算イーブンの11位、川岸良兼(53)は上がってくるなり「寒い!」。17番で奥のカラーから10メートルほどのバーディーを決めてイーブンに戻し、この日71で回った。「コースが長かった…。16番パー3で6番アイアンを持ったのに、手前のバンカーに刺さった。138ヤードぐらいしか飛んでない」とぐちる。「明日、ハンディくれないかな(笑い)。だれか、午後組の中に悪いことしたやつがいたんじゃないの」と肩をすくめた。
同じく通算イーブンの鈴木亨(54)は「今日は安全に行かざるを得ないコンディションになっちゃったね。グリーンは大丈夫だったけど、ラフが重かった…」。15番で1メートルにつけてイーブンに戻し、17番ではラフからの第2打が「重いからと思って打ったら思いっきりフライヤーした」とグリーンをキャリーでオーバー。何とかアプローチでパーを拾った。「6アンダーとか、8アンダーとか出るイメージはこの2日間まったくない。誰にも文句は言えない、外れくじ引いた感じ。よく耐えたと思うよ」と苦笑いした。
大会初出場の谷口徹(52)はこの日71、通算1オーバーでホールアウトした。16番パー3ではティーショットを「下を向いて打ったらどこへ行ったかと」と、グリーン右にピンに対して左に乗っただけ。40ヤードはあるパットを50センチほどに寄せたのはさすがだった。「コースが練習ラウンドと全然違いましたね。ウェッジで打ったところが、今日は5番アイアン。疲れました。よく頑張ったと思いますよ」と、ほめた。
組み合わせは主催者が決めるものだが、天気ばかりはどうしようもない、自然との闘い。コンディションの運不運があっただけに、ついていなかった選手たちが決勝ラウンドで発散できればいいのだが。